大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

ツキヨタケの飛騨方言

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私:ツキヨタケ月夜茸はキシメジ科のキノコ。日本固有 Omphalotus japonicus。ただし有毒。しいたけ、ひらたけ、などの食用茸と紛らわしく、キノコ中毒で最も多いそうだ。飛騨方言は、くまべら・つきみごけ・こーずり。

君:月夜に光っているキノコだからツキヨタケなのね。
私:そう。秋の森の闇をほのかに照らす幽菌、発光する菌。飛騨方言・つきみごけ、の語源については書かずもがな。
君:そうよね。ところで、くまべら、の語源は?
私:如何にも熊の舌ベラから来た言葉だからという事で、形から来た連想に間違いないだろうね。まさに書かずもがな。くまべら、は実は飛騨の俚言だ。つまりは、全国のどこにもない。高知県土佐郡資料にあるようだが、偶然の一致。こーずり、は白川村の方言資料にある。これも飛騨俚言にて語源は不明。
君:キノコ狩りは日中だから、発光しているかどうか、わからないわね。
私:ああ、わからない。毒々しい色だからといって毒キノコとは限らないし、また乳白色のような優しい色だからといって毒キノコでないとは限らない。
君:という事は佐七君はキノコ狩りはしないのね。
私:ええ、しません。絶対に。僕は専ら料理されたものを食べるだけです。ツキヨタケの毒成分は sesquiterpenes, tsukiyols A–C, neoilludin C, and 4-O-methylneoilludins A and B,illudin S, neoilludins A–B, 5-hydroxydichomitol, ergosterolperoxide, and 3β,5α,9α-trihydroxyergosta-7,22-diene-6-one, 等々だそうだ。あなたはこういう物質を体内に取り込みたいですか?
君:なによ、それ。響きはサリンそのもの、まさに生物化学兵器じゃないの! 絶対にいやだわね。ほほほ

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