大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

アジサイの飛騨方言

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私:今日の話はアジサイ。飛騨方言では、ヤマタバコ。出典は例によって八坂書房・日本植物方言集成。実は、これは俚言だ。飛騨でしか話されない。
君:タバコは世界中でタバコ、つまり日本語の煙草は外来語。そしてヤマタバコは山+たばこ煙草の複合名詞。このくらいはわかるけれど、紫陽花がどうして山煙草なのかわからないわ。
私:ヒントを言いますね。太平洋戦争。
君:うーん、つまりはタバコが配給制の時代の事か。つまりは配給のタバコでは吸い足らない人達が、アジサイの葉をタバコ替わりにして自家製のタバコを作ったという事かしら。
私:はい、そうです。当時の世の中にはコーヒー派もいた。コーヒー派が考えたのが・・たんぽぽコーヒー。タンポポの根っこを炒ってコーヒー替わりとしたんだ。日本のたんぽぽコーヒーの原点は、やはり、太平洋戦争だろうね。詳しくは知らない。
君:たんぽぽコーヒーは市販されているわよ。飲むの?
私:いや、飲まないな。カフェインレスで妊婦さんにお勧めだが、カフェイン摂取そのものが目的の僕にとっては無用の飲み物。
君:タバコって体に良くないわよね。ニコチン中毒はタバコ好きの代名詞だわ。
私:実はニコチンそのものは人体に害がない。害があるのは他の成分。タールだ。その成分はベンツパイレンを筆頭として何種類かの発ガン性物質が含まれる。禁煙外来では無害な嗜好品たるニコチンガムとタバコをまずくするお薬チャンピックスが処方される。
君:なかなかやめられない男性が多いのじゃないかしら。
私:私の一言でおやめになった患者様もおられる。
君:一言で?
私:慢性毒性として肺がんを始め、あらゆる病気のリスクになるタバコだが、急性毒性としては紙巻きたばこ二本が成人の致死量。赤ちゃんが間違って飲み込んだ場合は、救急外来で直ちに胃洗浄が必要だ。
君:なるほど、子供思いのお父さんの例ね。ところで電子タバコ、水タバコ、というのもあるわね。
私:すべてアウト。タバコ産業というのは大企業。庶民が大企業に貢ぐ典型。
君:ヤマタバコもよくないわね。アジサイは鑑賞するだけに限るわ。ほほほ

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