大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

よもぎ飛騨方言

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私:ヨモギ蓬・艾・蕭はキク科ヨモギ属の多年草。学名は Artemisia indica Willd. var. maximowiczii (Nakai) H.Hara (1974)。英名は mugwort。北海道を除く各地に自生する。異名としては、もぐさ、もちぐさ、さしもぐさ、つくろいぐさ。漢名は艾。季語は草餅・草団子で春、ないし「よもぎふく(蓬葺く)」は夏。端午の節句の前夜、軒に菖蒲とともに蓬も葺いた邪気払いの風習。五月は夏。飛騨方言は、もちぐさ。
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君:よもぎ、は和語ね。
私:ああ。万葉集に、余母疑。大伴家持。語源はわからない。山の事をなぜ、やま、というのか。それは現代人の誰にもわからない。
君:もぐさ、もそうかしら。
私:いや、こちらは、もえくさ燃草からという考えが一般的だ。もう一説は、もみくさ揉草。
君:共通語にも飛騨方言にも、もちぐさ、があるけれど、もぐさ、とは関係ないわよね。
私:勿論だよ。もちぐさは、もち餅+くさ草、複合名詞。餅に混入させる草の意味だ。ヨモギの方言量は多い。ざっと150。但し、もちくさ・もちぐさ、が二大派閥で全国共通方言。方言周圏論で説明が可能、つまり、上代から中世あたりの中央の言葉かな。もうひとつ、面白い点は、よもぎ、の音韻変化の方言も多い。
君:例えば?
私:日本植物集成によれば、ゆぐみ、ゆむぎ、ゆむみ、よぎみ、よぐま、よぐみ、よごみ、よごめ、よなめ、よむぎ、よむく、よむみ、よもき、よんもぎ。地方は割愛させていただく。
君:それに、若干のモチグサの音韻変化の方言というわけね。意味は同じなのに(シニフィエ)音韻がどんどん変化していく(シニフィアン)って、まさにソシュール言語学ね。ほほほ

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