当サイトを始めた頃は、書く内容には事欠かず、
また古語辞典があれば、それなりの内容になっている
ような気もしていたのですが、やがては
内容が物足りなくなってきました。
やはり飛騨方言に関する出版物を読まなくてはいけないだろう
と思い、昨年あたりですが数冊の書籍について本屋さんに問い合わせて
みました。がしかし、全て絶版にて再版の予定なし。
高山市の出版元、書店に聞いてみても在庫なし。
それでも国語史についての専門書に方言の事が
書いてある事に気付き、
まずはこの方面から本集めが始まりました。
蛇足ながら、最初に買ったのが柳田國男全集の中の一冊、
蝸牛考、でした。
次いで語源辞典集めです。これも方言の語源をあれこれ詮索するのに
大いに役立ちます。
一冊あれば良いというものではありません。
本によって語彙がかなり違うのです。
つまりは書店で所持していない辞書があれば
書いたして、というのが癖になって、まとまった数が集まりました。
今後も増えるでしょう。
そしてこの癖の延長が古語辞典集めです。
一冊あれば良いというものではなく、
語彙が多ければ買う、巻末資料が気に入れば買う、
という調子で、これも数が増えつつあります。
専門辞書も当然、手元に置きたくなります。
方言辞書です。方言にご興味の無い方は一体全体、
なんて馬鹿な買い物をするんだい、というお気持ちで
しょうが、やはり資料集めの楽しさは本人でないと
わからないのです。
それでも、日葡辞書を買った時は少しばかり決断が
必要でした。なにせ数万円します。
でも買っちゃいました。今はそうでもないのですが、
買った当初はむさぼるように読んでいました。
やはり面白いのですね。
このように高価な本を買う度胸が出来てしまうと、
後は比較的、楽にきました。
つまりは、少しでも方言に関係する書物は
多少でも興味があれば買う、買ってすぐに読まないでも、
とりあえずは暇つぶしに読む本と言う事で、常時、
数冊をストックしておく、という習慣になるのです。
文庫本、新書の類がお勧めです。
毎月のように面白い本が出版されますので筆者は、
現代を代表する売れっ子の方言研究者、
の愛読家になっている、という事です。
出版物のネット情報も毎日のように検索するように
なってしまいます。そしてここに出てくるのが
古本情報です。実は筆者はネット検索で古本情報
が得られると言う事をそれまで知らず、更には、
古本街の歩き方も知らず、まさか今の年になって
ネットで古本漁りをするようになろうとは
思っていなかったのです。
ひとつには古本に対する偏見ですが、
筆者の生業は少なからず自然科学に関係あり、
言わば教科書というのは、出版された時点で
既に遅れた知識の記念碑とでもいうべく、
学問の進歩が早いので、教科書はやはり
学生、つまり無垢の人間、にしか役立ちません。
仕事をする人間は学会誌を読むものです。
最先端の仕事をする人間にとっては学会誌すら古臭い知識です。
最新知識というものは研究者同士の立ち話、電話、
メールのやりとりで得るものなのです。
ただし、方言の研究に関しては、古い記載が
極めて重要です。
第四の方言の調査法・ネット検索
をご参考までに。文献調査法です。
ある日ですが、ネット検索中に古書店の出品情報が
ヒットしたのです。
おやっと思ってメールで問い合わせると、心よい
ご返事、やはり相手を信ずるしかない、と思い
指定の口座に送金してみました。
数日後に同書が宅急便で届きました。
いかにも古本、しかし書き込み等は一切なく、
経年変化もあまに気にならず、また内容は素晴らしく、
これを機会に筆者はすっかり飛騨方言の古本探しの
とりこになってしまいました。
アマゾンドットコムでも、方言をキーワードに
検索するとまとまった量の古本が出品されている
事に気付きました。お値段も手ごろなものばかり、
しまった日葡辞書の古書をここで購入するのだった
とも思ったのですが後の祭り。
つまりは、暫くの時期ですが、同サイトが、
新刊、未使用本、古本、等すべてのジャンルの
本探しの場所になりました。
いよいよ本題ですが、ついで知ったのが
ヤフーオークションです。
といっても数ヶ月前の事。
書くまでも無い事ですが、ジャンルは本、
キーワードは飛騨。飛騨に関する本なら、
たまには飛騨方言の書籍もあろう、というものです。
いやはやこの年になって、筆者も見ず知らずの
他所様と数千円の品に対して、
数十円を競り合うゲームにうつつをぬかすとは。
しかしながらアマゾンで既に
古本に対する心理的抵抗を克服していた筆者は
ヤフーで次々と競り落とし、更に蔵書が増える事は
むしろ一種の快感でした。
世の中は広い。ネット情報に貸し出し図書館が
ある事も知りました。ネットで申し込むと絶版の書が借りられ、
期日内に規定の切手を添えて返却する、たったこれだけの事、
便利な事この上なし。
飛騨方言に関する書もありました。
またある日ですが、国文学の専門雑誌の新刊案内がヒットしました。
近くの本屋さんに電話で問い合わせると入手可能と。
直ぐに注文しました。
飛騨方言に関する寄稿文を読むことが出来ました。
最近ですが、ヤフーブック、イーブックオフ、のサイト
の存在にも気付き、暇があると検索しています。
残念ながら、飛騨方言をキーワードに検索しても、
これらサイト情報は皆無に近いのでもう少し広い領域の
検索をしないといけません。方言、をキーワードに
検索しますと相当数がヒットしますがやはり、中には
筆者が必要とする古書があるはずです。
今のところ、ネットの古本探しは出典されていたものは
全て手に入れる事が出来ました。
増えるばかりなので、置き場所もきちんと考えなければ
なりません。家族は見向きもしません。
筆者が若し死んだらどこか公立の図書館に一括して
寄贈するように、遺言状を書こうと思っている所
なのです。題して、飛騨方言のコーナー・大西佐七文庫。
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