方言文献書評 |
全国マン・チン分布考 |
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私:表題だが集英社の文庫本。民俗学・方言学の泰斗・彼の蜩c國男も決して書かなかった話題を扱った本だ。 君:松本修さんの書ね。結構、読まれているのかしら。 私:ある書店の書棚にあったが、手に取ったものの周りの視線が気になり、すぐさま書を戻し逃げ去った覚えがある。 君:ほほほ、すぐレジに並んだわけではないのね。 私:どうにも続きが読みたくて、通販で購入した。 君:簡単に説明お願いね。 私:帯に、そこのあなた!にやけていないで。本書はまことの学問です。この一文に集約されるね。やはり松本さんのご興味は語源にあるようで、古典文学の話が大半を占めると言っても過言ではない。蔵書にも惜しみなく投じておられるようで、地道に調査なさった苦労が窺える。それだけではなく人脈が素晴らしいお方で、その手の研究者との意見の交換なども紹介されている。南方熊楠という人物についても詳細に紹介されている。これこそ僕にとっては初知識だった。 君:語源をお願いね。 私:マンは饅頭から。チンボの記載か近松作品にあるのが最初らしい。 君:結論は意外とアッサリね。 私:・・やはり、この話題について君と話し続ける事は無理だ。文学作品で行こう。ヰタ・セクスアリス。 君:男目線という事かしらね。男の生理学ね。 私:まあ、そんなところだ。続いては性に眼覚める頃。 君:室生犀星の自伝小説だけれど、乙女チック作品というところかしら。 私:まあ、そんなところだ。ヰタ・セクスアリスも鴎外の自伝小説。私小説の大半は自伝だと思って間違いない。 君:あなた、戦前の小説が好きなのね。 私:随分読んだはずだが、全部忘れた。僕は黙読乱読主義だ。 君:素読音読も大切よ。 私:冗談じゃない。書くだけにさせてくれ。飛騨方言では、ベベとチンボだな。蛇足ながら方言学的には生活語彙・身体部分が見出しで、男根・陰部の小見出しに幾つかの語彙があるが、少ない。断トツで多いのが頭・顔の方言語彙。 君:あなた、マン・チンなんてとてもじゃないが口に出せないわね。意気地なし。ほほほ |
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