大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

ひね(2)

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私:このサイトにはちょっとでも思いついた事なら書こうと思う。
妻:よくあきないわね。
私:暇つぶしという事かな。「ひね」は「古い」という重要単語である事を書いたが、まだ続きがある。語源は「ひ干」+「いな稲」だったね。すると以下の言葉で
「ひね」古くなったもの
「ひねおじ」分家もせず婿にもいかぬ男
「ひねおば」行かず後家
「ひねくさい」古い
「ひねくそ」古い者・物の蔑称
「ひねくましい」前記
「ひねくもじ」古い漬物
「ひねづけ」古い漬物
「ひねた」古びた
「ひねとる」ふけている
「ひねまい」古米
「ひねる」ふける
論理的におかしい言葉が幾つかある。どれだと思う?
妻:あなたのこじつけ論理なんてわかる必要ないわ。
私:おっと、お言葉ですね。「ひねくもじ」「ひねづけ」「ひねまい」はおかしな言葉じゃないか?
妻:うーん、・・わかった。古い稲で「ひね」の意味だから「ひねくもじ」「ひねづけ」は古いお米の漬け物が論理的にあってないわ。「ひ野菜くもじ」「ひ野菜づけ」とでも言っておけば論理があうのよ。「ひねまい」は古い稲の米だから意味の重複だわ。
私:その通り。「ひね」が単に「古い」という意味に使われ出すと「ひねまい」などというおかしな言葉遣いになるというわけだ。単に「ひね」と言えば「古米」の意味だからね。
妻:こんなつまらないお話は本当に退屈で味気なく興覚めだわ。
私:おっと、そうこなくちゃ。丸い満月、なんてのはどう?他に、四角い枡形、まるっこい楕円、とがった尖塔とか。
妻:あなた、幾何ばかりじゃない。貧しい発想が貧困なかたね。貴下の貴家の机下で気化するエタノール。私、化学は得意よ。
私:「貴社の記者が汽車で帰社した」の変形か。やるね。大学生になって、飛騨では高校生は汽車通学すると友達に説明したら、電車通学の言い間違いだろ、と笑われたぜ。
妻:そりゃ笑うわよ。
私:いや、笑っちゃいけない。高山線は未だに電化されていない。僕の高校時代(1969-72)は本当にSLが走っていた。でも今の時代、汽車通学は流石になくなった。
妻:あらおめでとう。高山線が遂に電化されたのね。地元の太多線や長良川鉄道だって昔から電化されてるから飛騨の人達の悲願が達成されたのね。
私:だから言ったでしょ。高山線は未だに電化されていない。だから正確にはディーゼル車通学なんだよ。未だに単線だし。
妻:かわいそうに。「複雑なコンプレックス」をいだいていたのね。
私:ああ複雑な気持ちだ。飛騨には「飛行機のエアポート」も「船のハーバー」も無い。でも大西村も平成の大合併で高山市に併合されて、シティーボーイだぜ。いぇーい
妻:66歳にもなって、「ひねとる」+「ひねくれてる」のね。これで言葉遊びはおしまい。

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