大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

よったり(=四人)

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私:2021夏はオリンピック開会式にあわせ国が祝日を移動、四連休の国民が大半のようだ。コロナ禍でのオリンピックには賛否両論があり、また、とは言え東名が大渋滞で民族大移動。さすがにこんな時に当サイトを訪れてくださる読者はいらっしゃらないだろうと思っていたがアクセスカウントに動きがあり、びっくり、せめてものご挨拶という事で、急遽、記事を書く事にしました。
君:左七自身がクリックしてもアクセスカウントは増えるのでは?
私:いや、流石にそういう事はできない仕組みになっている。
君:なるほどね。でも、元々は四連休くらいは記事はお休みのつもりで数日前から先行してアップしていたのでしょ。熱心なのはわかるけど、寝ても覚めても飛騨方言、というのは精神を病んでいる証拠よ。
私:お言葉だな。夜八時から開会式で深夜まで延々と四時間のオリンピック開会式こそ病んでるぞ。花火大会については予想通りでドン引き。それにラヴェル作曲ボレロのBGMも安易だったな。東京オリンピックマーチ(1964)、あれは素晴らしかったね。
君:今夜の当サイト内容もドン引きね。
私:うん、素直に認めたい。なにせ数分で記事を書きあげようと思うとこのような程度になってしまう。ところで、今回のドローンの光の群れが地球儀を作ったのは傑作だった。
君:今日の当サイトのテーマは、要は日本語に特有な基数詞の多様性の問題ね。
私:まさにその通り。和語が付く数え方は、ひと・ふた・み・よ・いつ・・。漢語名詞が付く数え方は、いち・に・さん・し・ご・・。
君:何を小学校の国語のような内容を大真面目にお書きになるのかしら。
私:「ひとり・ふたり」とは言うが、どうして「みつり」と言わないのだろう。三輪、三井は「みつ〜」なのに。
君:あらいやだ。そんな事もわからないの。忌み言葉だからよ。
私:・・。あっ、そうか。「身をつる」つまり首つり自殺。言霊信仰の日本人気質としては絶対に使えないね。でも、どこにも書かれていない。若しかして僕が第一発見者。
君:いいえ、私が発見者。あなたは二番目よ。
私:なるほど、一本取られた。同様にして、「よにん四人」とは言うが「しにん」とは言わないのは「死人」を連想させる忌み言葉だからだよね。
君:その通りよ。「みつり身吊・しにん死人」は日本人なら絶対に口には出さないし、想像する事すら憚られるとてもいやな響きなのよ。
私:こんな当たり前の事は誰もが知っている事だから、どこにも書かれていないんだ。
君:こういうくだらない事を大真面目に考えるところがこのサイトの味なのよ。
私:ありがとう。ところで「死んだ」祖父母が「四人」の事を「よったり」と言っていた。これは立派な飛騨方言だね。ひとり・ふたり、からの連想という事で、つまりは方言学で言うところの「誤れる回帰」ってのだな。でも五人以上は全て「にん人」で読んでいたナア。
君:あなたにとっては懐かしい言葉なのよね。
私:佐七は日本語を祖父母から教わったという事なのだろう。風呂でいつも数を数えさせられていた事だけは覚えている。NHKみんなのうた おふろのうた
君:なるほどね。
私:実は母の実家・矢嶋は高山市で「昭和湯」という名の銭湯だった。高山駅の裏にあった。南小学校のそば。幼い日の懐かしい思い出だ。
君:あらそうだったの。道理で。あなたが大の温泉好きな理由ね。ほほほ
addendum よったり(=四人)続 2021/7/24

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