大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 飛騨の迷信・言い伝え

産みの親よりしとね親(言い伝え)

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飛騨方言で育ての親の事をしとねおや、といいます。 飛騨方言動詞・しとねる・しとなる ですが、 中部地方各地の方言ですので、しとねおや、もそのように広辞苑に紹介されています。 しとね、という単語が、育てる事を意味する事は明らかでしょうが、育て+の+親であるからといって、 しとねの親、とは言わないようです。それを言うならば、しとねた親(=育ててくれた親)、と言うべきでしょう。

共通語を考察しますが、育ての親、育て親とも、ネット検索ではヒットし、両者ともによく用いられる表現です。 産み親、が実は百件強、ヒットしました。 用いられない単語ではないという事がわかります。

そして、次いで格言ですが、産みの親より育ての親、産みの親より育て親、ともにヒットします。 前者は文章構造が理論的だか字余り表現、後者は非論理的なれど七五調・正統表現です。 さて、産み親より育て親、これはヒットゼロでした。 日本人にはしっくり来ない言い方のようですが、ひとり佐七のみ簡潔明瞭でなかなかいい表現ですね、と一票を投じます。 産み親より育ての親、これは、文章構造が非論理的、字余り、かつ、産み親は産みの親ほどはなじみのない単語、という事で ヒットゼロでしたし、これには佐七も投ずる事が出来ません。

結論ですが、育て親、と、しとね親、は語数が合い、この二語の関係そのものは理論的にも合いますので、 私の好きな共通語翻訳は、産みの親より育て親、ですが、皆さんはいかがでしょう。

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