大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

えごい(いがらっぽい)

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私:今夜は飛騨方言形ク「えごい」について。実は、僕自身、一度も使った事が無い。
君:えっ、どうして?それにここは語源コーナーではなく、音韻のコーナーであるのもおかしいわ。
私:「えごい」は共通語「えぐい」の音韻変化。「えぐい」は何とは無く刺激的な様を表す形容詞であると感じていたが、実は「エロい」の同意語かと勘違いしていたからなんだよ。その手のハシタナイ言葉は僕は到底、使えませんので。
君:ほほほ、広辞苑や古語辞典を調べて「えぐい」の正しい意味を知ったのね。
私:そう。つい先ほど。数えで不惑だと言うのに。
君:「えぐい」は、アクが強く、のどをいらいらと刺激する味がある、と言う意味ね。ワ行形ク「ゑぐし」は平安時代の国語辞典・和名抄にあるわ。現代語に残るし、えがらっぽい・いがらっぽい、は誰でも使うわよ。
私:そう、正に共通語。あまり使われない言葉なので、僕は隠語かと勘違いしていた。飛騨では「えごい」に音韻変化したというだけのお話だ。全国の方言を渉猟するといろんな音韻変化があるようだが、割愛させていただく。
君:案外、左七君のような勘違い野郎は多いかも知れないわよ。ほほほ
私:多分ね。それと、僕はどうしても隠語は発する事が出来ないんだよ。恥ずかしくて。
君:のどがえぐいから発する事が出来ない、のではなくて、教養が邪魔をする、とおっしゃりたいのでしょ。ほほほ

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