大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

飛騨人が泣けてまう言葉・しんばれ

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飛騨は夏は天然クーラーで快適ですが、冬の厳しさが 問題ですね。大雪の被害などがなんともはや泣けて しまいますが、日常的にはやはり、しもやけ、です。 しんばれ、といいますが、凍みる+腫れる、が 語源です。

晩秋に菜洗い、といってその冬用の漬物の仕込み、 つまりは身を切るような冷たい小川で大量の野菜の 泥落としをするのですが、ここいらあたりがしんばれの 始まりです。またなんといっても足の先でしょう。 痒いのですね、これが。 今はいざ知らず、その昔は 寝室には畳半畳の小さな掘りごたつがあって、 炭火をお袋が入れていたものです。 やぐらこたつですが、木でできた柱の部分が 結構熱があり、つまりはその柱にしもやけで 痒い足をぐうっとくっつけていると、少し 痒みが和らいできます。 佐七の一句・こたつでは、くつばかしいさ、足の先 は現代っ子はピンとこないかも。

さて、凍みる、凍んばれ、といってもスキー場関係者の方々にとっては 有難い事でしょう。凍みなくては根雪になりません。 また飛騨市サイトに山中和紙・さんちゅうわし、 の記事がありました。 とにかく凍みなくてはいけない、という事なのですね。 たとえしんばれが出来ても作業には気合が入ろうかという事 でしょう。また同記事ですが、雪ざらしの手法により、既に 飛騨で和紙が作られていたと理解できます。 江戸時代に富山から飛騨に入ってきた言葉 をご一読あれ。江戸時代に飛騨から富山へ出て行った言葉・もの、に 山中和紙を追加すべきようです。猪谷関所・橋本家にある約800点に及ぶ関所文書 の中に同語があるかも、猪谷関所館に問い合わせてみましょう。

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