くつばかしい というのは、飛騨方言で こそばゆい、くすぐったい という意味です。
冬でも外でいつも遊ぶ子供たちはたいてい、足の先が慢性のしもやけ状態です。
家に戻って、コタツにもぐりこむや、しばらくして足の先がしもやけのせいで痒くなってくるのです。
また夜の寝床でも、体はコタツや、重ね布団で暖かくても、やはり、しもやけの足が痒い、痒い。
そんな時、子供が行うのはわざとこたつの中でも特に熱い箇所、つまりコタツのやぐらの部分、天井部分などですが、そこにぎゅうっと足をくっつけるのです。
熱いのを我慢してぱっと足を離すと、痒いのが軽減されるのを体で覚えているわけです。
えっ、佐七、お前しかそんな事しなかっただろうって?いえ、私の友達は皆、やっていました。
しもやけの症状が軽減されるのは、何のことはない、お年寄りが背中などにやるお灸と同じ原理、
つまりは脳内モルヒネ ( endorphin ) が分泌されて、恍惚の境に入るというか、お手ごろ民間療法という訳です。
西洋医学と異なり、これには副作用が無い。ほっ。
こたつの中で結構、じじばばくさい事をしていた私と私の友達たち。
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