大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
けん(めんこ面子) |
戻る |
私:めんこ面子の事を僕が生まれ育った高山市久々野町大西村では昭和の時代には、けん、と呼んでいた。 君:子供の遊びというのは方言量が大きいのよね。 私:その通り。小学館・標準語引き日本方言辞典には、めんこ面子、の見出しでザッと五十ほどの方言が記載されていた。けん、が使われる地域は長野県上伊那郡、静岡県磐田郡、この二地域だけ。次回の改定があれば是非、飛騨を入れていただきたい。 君:飛騨全域ではどうなの?飛騨は広いわよ。 私:そう。高山市の面積は全国の市町村で栄えある第一位だからね。ただし、僕が面子で遊んだのは小学校時代だけ。僕が知っているのは大西村の方言だけという事を予めお断り申し上げたい。 君:そんな事はいいから、けん、の語源は? 私:おやじギャグにて、件(くだん)の辞典には拳の字が当ててあった。この辺りが語源という事かな。 君:なるほどね。漢字の問題になっちゃったわね。 私:そんなところだ。伊那、静岡、飛騨の共通方言のようだが、漢字の語源で結びついていると考えざるを得ない。日国の記載では、拳とは、★握りこぶし、★恭しく真心のある様(拳拳服膺けんけんふくよう)、★力がある事(拳勇)、★勝負を争う遊び。じゃんけんの類。本拳、藤八拳、野球拳。 君:なあんだ、飛騨方言けん、は、じゃんけん、と同じルーツという事じゃないの。 私:そう言えなくもないね。じゃんけん、の語源は中国語。ぐう・ちょき・ぱあ、は二つの手のガチンコ勝負という事で両拳リャンケンという中国語があった。これが日本では、じゃんけん、に音韻変化した。 君:ワオ。中国語リャンケンがジャパンではジャンケンになったのね。 ほほほ |
ページ先頭に戻る |