大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

こまぐち(=おやつ)

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私:飛騨方言・こまぐち(小間口)は、おやつ、の事。
君:語源については書かずもがな、といったところね。こ小、は接頭辞。でも共通語の間口(まぐち)は家庭や地所の前方に面している部分の幅の事であり、奥行きの反対語ね。転じて事業や研究の領域の意味で使う事も。例えば、間口を広げる、とか。間食(かんしょく)の意味は無いわね。
私:うん。その辺が方言の方言たる所以。こまぐち、は富山と飛騨の共通方言だ。飛騨方言は頭高アクセントです。
君:こまぐち、の意味がわかるだけでピンポイントに近く出身が特定できるのね。
私:そう。こまぐち、の同意語には、こまぐい小間・こまじき小間食、がある。どれも飛騨方言です。
君:こちらも小間口と同様に語源については書かずもがな、といったところね。
私:そうだね。ところで、意味論的観点から一言だけ追加すると、こまぐち、の元来の意味は、ほんのちょっとの腹の足し、という意味であって、三時のおやつ、という意味ではなかったのじゃないかな。こんな用法もある。・・こんねぎょうさんあると、いっぺんには食べれんで、こまぐちに食べりゃええ。つまり、この場合は、ひと噛み、という意味。
君:いろいろ言い出せばきりがないわよ。当サイトの記事内容も、こまぐち、でお願いね。
私:そう。ひとつの記事に内容をぎっしり詰め込んでも仕方ない。
君:原稿の内容はこまぐちで行きましょう。ほほほ

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