大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
しゃべくりばち(=饒舌家) |
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私:飛騨方言の一般名詞に、しゃべくりばち(=饒舌家)、というのがある。俚言と言ってもいいかな。しゃべりばち、ともいうけれど。こちらは福井でも使われるようだ。 君:自ラ五しゃべくる、は、自ラ五しゃべる、から来た動詞ね。 私:その通りだ。そして、しゃべくる、の語源だが、これは、しゃべりこくる、で決まりだろう。 君:つまりは複合動詞かしら。 私:いや、そうじゃないな。こくる、は四段活用型の接尾語だよ。意味としては、動詞の連用形について、その動作の激しいさま、程度の激しいさまを表したり、その動作を強調すること。といっても、現代口語の用法としては、使いこくる、叱りこくる、塗りこくる、黙りこくる、位しかない。 君:ほほほ、しゃべりこくる・だまりこくる、は対語だわよ。 私:しゃべくる、という動詞が誕生したので、しゃべくりばち、といす名詞ができたが、だまくる、という動詞は誕生しなかったので、黙る・黙りこくる、でストップしたというわけだ。 君:なるほど。はち、これも接尾語ね。 私:そう、八という事で、人を表す接尾語だね。然も、蔑称といってもいいかもしれない。 君:八は男性の名前に用いられるけれど、しゃべりばち・しゃべくりばち、は女性にも用いられるのね。ほほほ |
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