大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源

すま(=すみ隅)

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私:「すみ隅」の事を飛騨方言では「すま」というが、アクセントも頭高で、要はチョッピリ訛っているだけのお話なのだが、面白い事がひとつある。
君:「すみ隅」は古語で、「すま」とも言うけれど、あまり面白いお話ではないと思うわ。
私:共通語「すみ隅」だが、片隅、両隅、三隅、四隅、などというね。
君:そうね。つまりは数詞。可算名詞といったところかしら。
私:飛騨方言「すま」は数詞でもないし、可算名詞でもないんだ。「すま」という独立語のみ。果たして古語はどうなのだろうか。
君:共通語は「隅々」ともいうけれど、飛騨方言では、これも無しなのね。
私:その通り。
君:つまりは元々は古語「すま」は不可算名詞で飛騨にそれが残り、中央では「すま」は衰退、「すみ」が使われるようになり、数詞の用法もごく当たり前になったという事かしら。
私:なんだか、そのような気がしてならない。
君:確かに古典でも三隅、四隅はあまり聞かないわね。
私:すまない。すみません。変な事を言いだして。
君:未然形、連用形。ほほほ

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