大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

つく(=浸水する)

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私:飛騨方言の五段自動詞に、つく(=浸水する)、がある。
君:文字通り、付く、という意味ね。
私:それはそうなんだが、例文としては洪水で床上まで(水が)つく、といえば、床上以下の部分にすべて水が付着するという事。
君:洪水の場合は水の性質上、当然そうなるという事ね。
私:掃除の場合に鴨居を雑巾がけしても、鴨居に水がつく、とは言わないのじゃないかな。
君:でも決定的な意味を持っているのは、まで、という副助詞があるからよ。夜明けまで起きていた・夜明けは起きていた、の文例で明らか。
私:まで、は到達点を示す副助詞と成書には書かれているが、到達点を示す目的格とでもいうべき一種の格表現ではなかろうか。
君:まで、は副詞以外には明らかに終助詞。例えば、まずはお礼まで、もはやこれまで、とか。格の範囲をどこまでととらえるか、の問題だけれど、格助詞とも考えられるわね。
私:例えば浮きごみが、鴨居にまでついた・鴨居についた。どれだけの意味の違いがあるだろう?
君:別段、変わらないわね。ほほほ

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