突然ですが、例えば尾張方言は東海方言ですか、と聞かれたら
日本人のどなたにも瞬時に意味が通じ、ハイ、とお答えになりましょう。
名古屋は東海地方、つまり愛知岐阜三重三県の中心です。
勿論、ハイが正解です。
そして次いで飛騨方言クイズ。ならば、飛騨方言、も東海方言でしょうか。
心情的にはハイです。
確かに飛騨地方は北半分が裏日本になっていますし、
距離的には名古屋よりも富山に近いのですが、
例え富山県境であろうと飛騨地方である限りは岐阜県に内包されている以上は、やはり
東海地方なのであり、北陸地方では無いのです。
裏日本なのに東海地方です、心情的にはね、ははは。
そして上記飛騨方言クイズですが、実は答えは否、国語学的には間違いのようです。
飛騨方言は東山(とうさん)方言です。
東海方言ではありません。
以下の講釈は各種ネット情報の受け売りになりますので
著作権に抵触しないようにサラリとお書きしましょう。
東山方言とは、律令制時代の行政区画、五畿七道(ごきしちどう)に
本州の内陸側を東西に横断する地方・東山道(とうさんどう)、東海道などがあり、
これに由来する言葉です。東海方言と東山方言を合わせて東海東山方言という言葉があります。
何れも近世の方言研究から生まれた若い言葉のようです。
東海東山方言をこととわば、実は一言で足れり、要は
東西方言の境界帯、わけても飛騨方言はその境界ゾーンのど真ん中に
鎮座まします、ハイ。飛騨方言を考えつめると全国の方言が見えてきます。
ところであるネット情報では、ひがしやま〜、との記載があり、
こういう誤記だけはやめてほしかった。しゃみしゃっきり。
|