飛騨方言で、"あれっこわいさ" というフレーズは、見ているこちらが怖くなる という意味でよく用いられますが、
同じフレーズが 恐縮してしまう という意味や、何てふざけた事をするんだ! という意味など、様々な場合に用いられます。
快・不快の感情も関係なしです、何でもかんでも、とにかく びっくりした時に思わずこの言葉が出れば、飛騨方言をマスターした
都会人といえます。今回は、まだ雪が舞う三月に寒さに震える乙女をみて、きゃあ、かわいそう という時に思わず発した言葉です。
ももた とは飛騨方言で もも(腿)のことです。漢字は もも太 でしょう。
つまりは大根足ですが、細い足でも、やはりもも太と言う人がいるかも知れません。
〜してしまう を 〜してまう と活用するのは飛騨独特の言い回しのようで、ひいてまう は風邪をひいてしまう という意味になります。
私の今住む町は結構、暖かい地方ですが昨日は雪が舞いました。飛騨は結構ふったのでしょう。
最近は、中高生女子はスカートを短くし、ももた をあらわにしています。飛騨とて例外では無いでしょう。
帽子、マフラー、耳あて、手袋、厚手のソックスで身を固めても、スカートだけは短くしていたい、
その乙女心が私には判りかね、思わず"あれっこわいさ" と一首、詠む次第です。
もっとも、お相撲さんという職業もあります。今は無き祖母が幼い私によく語りかけてくれました。
"みかん、きんかん、酒のかん、親のゆうこと子は聞かん、うちの嫁御は気が利かん、すもとりゃ裸で風邪ひかん"
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