大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 天に届け子供の願い

春祭り、ねぐさらないでと天に祈り

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ねぐさる という言葉ですが、響きからしていかにも方言らしいといえますが、 事実、"ねぐさる"+"方言"で全国各地の方言サイトがヒットします。やはり、雨などでものがだめになるという 意味で使われる事が多く、根腐るから来ているのでしょう、作物が不作であるという意味でよく使われるようです。 他には食べ物が腐敗するなどの意味でも使われるようです。

ところで、私も子供の時、この言葉をよく使いました。 ズバリ、春祭りの日に、よりによって途中から雨が降ってしまい 祭りとしてはだいなしになる事を言うのです。 勿論、朝から一日土砂降りの事もありましょうが、そうなりますと翌日以降に雨天順延です。 このような場合も"祭りがねぐさる"といいます。そのような祭りを"ねぐさり祭り"といい、 祭りの日を待ちに待っていた子供には大変なトラウマとなってしまうわけです。

私の村ですが、小学校の時に、やはり一度、村祭りがねぐさってしまった事がありました。 そして同じ小学校校区で隣村に柳島という部落がありました。なんと、柳島では 二年連続で同部落の村祭りがねぐさってしまったのです。その村に利和と清という同級生がいて、 彼らふたりは当時、大変なトラウマどころではなかったでしょう。ところが、この二人を みなでよってたかって
"ヤーイ、ヤーイ、柳島のねぐさり祭り!"
とからかうのが面白くて面白くて、 今思えば、おふたりに本当に罪な事をしてしまったものでした。あの時は本当にすまなかったね。 (今頃あやまるな)

なんで、いいおとながこんなつまらない事をいつの年になっても覚えているのでしょう。

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