飛騨は桜の開花は名古屋あたりに比べ約一ヶ月遅く、四月末(本日)あたりが満開です。
入学式ではまだつぼみも固く、私にとっての桜の光景は四月末の村祭りに重なります。
さて、飛騨方言のすまとぐろですが、すみとぐるりの語がそれぞれ変化したものでしょう、
四角のコーナー部分が"すま"で、四辺であるところのぐるりと一周部分が"ぐろ"、つまり"すま"は"ぐろ"の一部という事になります。
もっともすまも、ぐろも、関心部位から外れた位置という意味で、厳密な使い分けがある訳では
ありません。
桜の話に戻りますが、村では小学校の校庭のすまとぐろが唯一、桜スポットでした。
運動場のすま(=角地)とぐろ(=周囲のここかしこ)にあった桜の木々が懐かしく、
俳句心にかきたてられた佐七です。
また校庭は村祭りのメイン会場となりますので、それはそれは楽しいお花見がてらの
村祭りとなる訳です。
余談になりますが世界のすまとぐろについて知っている事を少し、
アメリカ合衆国にアリゾナ、ニューメキシコ、ユタ、コロラドの四州のすま(=コーナー)が
一箇所に集まる場所、 Four Corners
という観光スポットがあります。辺り周囲何にもなく、
ただポツンと、はい、ここが四州の角地です、というだけの所ですから、つまらない箇所といえなくもない、
日本からわざわざ行く所ではないと思いますが、ナバホなど周囲で有名な観光地に
寄られた時に若し時間があれば、立ち寄ってみて、そこに手を置き、
"おりょ、合衆国四州のすまをつかんでまったさ。" と言ってください。ついで、ぐろの話ですが、北極点か南極点に立ち寄られたら、
そのぐろをぐるっと五十メートルほど歩いて、"おりょりょ、世界のぐろを歩いてまったぞ。はや(=もう既に)世界一周した。" と叫んでみてください。
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