大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

博覧会あまりの暑さにはくらんし

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飛騨方言で、はくらん、とは日射病の事です。く、にアクセントがあります。 俚諺ではないかと思います。 また語源については筆者にとっては不明ですが、あたまがかく乱する事から来ているのではないかと推察します。

さて、愛知万博も終盤、大変な賑わいのようですが、まだまだ残暑厳しきおり、あるいは そのために倒れてしまう方が若しやあってはならぬ、老婆心ながら一句を詠みました。 勿論、博覧会ではくらん、というただ単に語呂合わせの句にすぎないのですが。

ところで句の最後の語、し、を少し迷いました。名詞・はくらん、にサ行変格動詞・する、を足して、 はくらんする、という動詞で日射病になる、という意味です。尤も、飛騨方言ではサ行変格動詞・せる、 ですから、はくらんせる、という飛騨方言動詞、といってもいいのですが。

迷ったのは、この飛騨俚諺動詞・はくらんせる、を文語の終止形・はくらんす、で結ぶべきか、あるいは文語の連用形・はくらんし、 で結ぶべきか、という点です。居候、三杯目はそっと出し、という川柳がありますので、これにならい文語の連用形・はくらんし、 で結んでみました。佐七さは、川柳にならい、勘案し。

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