大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

精出しゃあ凍る間もなし水車

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精出せば凍る間もなし水車。冬の俳句というよりも格言とでも言うべきものでしょう。 どんな凍てついた厳冬でも水車はせっせと回り続けて決して凍り付いてしまう事はない。 まさに継続は力なり、例えどんなにつらくとも、どんなにいやでもこつこつと続ける事が大切です。 止めてしまえば全てはそれで終わり、とにかく続ける事であると。 何だか、、、耳が痛いですね、実は私が。

精出す、という四段動詞の仮定形は飛騨方言では、精出せや、さらにこれが訛って精出しゃ、です。 ところがこれではなんとも早、字足らずで収まりが悪いので精出しゃあ、としたのですが。 でもこのほうが何となく飛騨方言俳句の雰囲気が出ていませんか。

実は、本来ならば
精出いて凍る間もなし水車
と詠みたいところです。共通語では精出して、と言うところを 飛騨方言では、精出いて、といいます。方言学にかまびすしい 動詞のサ行イ音便というテーマです。 別項飛騨方言の動詞活用におけるサ行イ音便なども参考にどうぞ。

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