上代以降の飛騨方言
飛騨方言の多くが古語辞典に記載されていますので、それをただ佐七辞書に
加筆し紹介していますが、おそらく百個程度にはなっているでしょうか。
古語辞典ですから必ず出典の情報があります。これを古い順に並べたらどうなるのかと、
ふと興味がわいて当コーナーを開設しました。
まずは、たった七出典、七古語、七飛騨方言でスタートしました。たったの七単語。笑わんでくれんさい。
出典 古語 飛騨方言 時代
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万葉集 け・なり −>けなるい 遅くとも平安時代初め
宇治拾遺物語 やくと −>やくと 13世紀前半
十訓抄 まったし −>またじ 鎌倉中期
日葡辞書 らちあかぬ−>だしかん 1603(慶長8)年
日葡辞書 らちもない−>だっしゃ
もない 1603(慶長8)年
一代男・井原西鶴 たいぎなり(−>てきない) 1642-93
宵庚申(よひがうしん)・上 たいぎなり−>てきない 1722(享保7年)初演
近松
雑兵物語・松平信興 たいぎなり(−>てきない) 1728(享保13年)、二巻
浄瑠璃・朝顔 たいぎなり(−>てきない) 1832(天保三年)
高山市HP 善太夫いも−>せんだいも 江戸時代(18世紀)
膝栗毛 やくと −>やくと 1802年から1822年
近松 けなりい −>けなるい 元禄時代