大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

にまいがい、にまいがい。

飛騨方言の変な言い回しコーナーに戻る

いきなり答えです。表題の意味は、二枚貝を煮ましょうよ、です。に(上一段ラ行動詞・煮るの未然形)+まいがい(助動詞・まいかの亜形)、が後ろ部分です。

重要点は鼻濁音の有無です。 飛騨方言では、二枚貝の中の、が、は鼻濁音で話します。煮まいがい、の部分の、が、は濁音で話します。つまりは試しに逆に発音してみましょう。前の部分の、が、を濁音で発音し、後の部分の、が、を鼻濁音で発音すると、"煮ましょうよ、二枚貝を。"の意味になります。

遊びのついでですが、にがいかいにまいがい。これはどんな意味でしょう。これには実は答えが二つありましょう。ひとつの答えは、苦い貝を煮ましょう。やはり、苦い、は鼻濁音で話します。ふたつめの答えは、苦いですか?二枚貝は。苦いですか?も鼻濁音で話す事は書かずもがな。いや、実はもうひとつ答えがあるでしょう。苦い貝、二枚貝。 一枚貝はいざ知らず、二枚貝というものは苦いものだ、という意味です。にがいかいにまいがい、には実は答えが三つあったのでした。

表題に戻りますが、もう一つの重要点は飛騨方言にしばしば見られる、助詞の省略です。目的格を示す助詞・を、は飛騨方言ではしばしば省略されます。例えば、原稿書く、新聞読む、音楽聴く、などというのが飛騨方言です。従って表題は本来なら漢字表記では問題そのものが答えそのもの、つまりは、二枚貝煮まいがい、となりましょう。

ページ先頭に戻る