大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
動物の言葉 |
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私:言語学一般でも方言学とは逸脱しているのに、逸脱のついでに人間以外の動物の言葉を考える事も結構、面白い分野だ。ただし人間以外が対象となると、理学部生物学科になるかというとそんな事はない。ボノボ等、霊長類の研究はむしろ人文学系の研究者が多いだろうね。 君:あら、お知り合いでも。 私:我が町・岐阜県可児市の隣が愛知県犬山市。京都大学霊長類研究所がある。松崎先生の娘さんと私の娘が中高の同級生で、少しはお付き合いがあるし、松崎先生の先代、河合元所長は岳父の旧制高校の同級生でいらっしゃったとか、岳父から逸話を聴いている。今日のお話しのきっかけは 2021/8/23NHKダーウィン、京大のお若い先生が鳥のさえずり、つまりは鳥の言葉、を研究しておられて幾つかの囀りパターンを洞察しておられるのを拝聴して。私事ながら今日の日曜日は岐阜県の南端の我が家から県の北端・笠ヶ岳まで日帰りツーリングをしたので放送の最後の部分で睡魔に襲われてしまった。さて動物の場合、まず問題は発声の周波数だね。 君:コウモリやイルカは超音波による交信が可能らしいわね。 私:ああ、超音波は全くヒトには聴こえない音。音の世界に生きるイルカ〜彼らは何をかたりあっているか〜 それでもヒトも捨てたものではない。一部の人が聴こえる音、モスキート音(17,000Hz)というのがある。 君:とは。 私:蚊がプーンと羽根を震わせて飛ぶ高い音より数段も高音だが慣習でそう呼ぶ。極一部の子供が聴ける音だが、彼らも加齢により聴けなくなる。推理小説にも出てくるね。勘違いしないように。蚊がモスキート音で会話しているわけではない。「耳年齢チェック−あなたの耳年齢はいくつ?」だが、私(67歳)は上から五番目が聴き取れて、年齢判定は39歳以下の判定だった。イェーイ 君:続いては低周波ね。これもヒトには聴こえないわね。低周波を聴く事が出来る動物がいるのね。 私:うん。ゾウが有名だ。超低周波不可聴音 ( Infrasound)と言う。ここ 君:喉頭って書いてあるわよ。 私:それは疑問。耳をパタパタするのは体温調節が主たる目的だが、超低周波不可聴音を発するといわれている。耳で音を出し、耳で聴くという事だ。大地の震動を骨伝導で聴いているらしい、という記載だが、突拍子もない話だね。そもそもが骨伝導はゾウの頭蓋骨の乳突洞への直接刺激でなければ聴かれないはず。ネット情報の半分はうそ、と説く社会学者もいる。 君:あなたのこのサイトこそどうなのよ。 私:ははは、よくある論法だね。「佐七はうそつきだ。」これが真なら彼はうそつきではないので矛盾。偽なら彼は正直という事になるのでこれも矛盾。どちらにせよ、矛盾。佐七の心はソクラテスの弁明。彼は彼の良心にのみ従って情報発信している。蛇足だが、循環器専門医の場合、大動脈閉鎖不全の極低音を聴く資質が問われる。患者様の命にかかわる事だから。 君:聴診器の話はさておき、ボノボには言語があるのかしら。 私:ある。ただし原始的。どれだけ訓練してもヒトのような言語は獲得できない。彼らが持つのは雄たけびとか原始的な言語。高い知能があり、ヒトの言葉も理解できるが、悲しいかなヒトの言葉を話したくても話せない。東大からの情報発信がある。・・チンパンジーとヒトの声道の違いは、舌骨が口腔に対して下降する程度と口腔の前方への成長との間のバランスの違いにあり、その結果、現代人の声道の縦横比がほぼ1対1となり、自在な構音が可能になった・・は誰もが知っている事。言語の起源は? 君:そろそろ、オチをお願いね。 私:我が家にテレビがやってきたのが1965ころだったか、アメリカのコメディで「ミスター・エド」というのをやっていた。馬のエドが自在にヒトの言葉をしゃべるという物語。当時の私は小学生だったから本気で信じていた。これがなんと2004にリバイバルしていたとは。懐かしさのあまり、閲覧してしまった。今も昔もアメリカのテレビ文化って変わってないんだな。納得、感激。 君:ほほほ。馬のエドは唇が確かによく動くわね。唇が動いている、ただそれだけの事ね。何かの感情表現でしょうけど。 私:ああ、エサが欲しい、というところだろうね。もうひとつ。ボノボは当然ながらヒトと同じく複雑な感情を持つと推察される。foxp2 遺伝子だって持っている。たかがキャッキャッかもしれないが、少しはしゃべれる。ヒトとの遺伝子の違いは1%だけ。つまりはヒトに99%近い。だからチンパンジーと言うのはやめてくれ。チンパンジンとお呼びするのがいいだろう。オス・メスの呼び名も極めて不適切だ。彼・彼女と呼んだほうがいいね。特に女性のチンパンジンに対しては言葉遣いを更に丁寧にお願いします。もうひとつ、犬や猫を飼っている人が多いと思うが、ちゃん付けで呼ばないで欲しい。ちゃん付けを自分の名前と勘違いするからだ。呼び捨てが無難。 君:以上、大西原人のサシチちゃんでした。ほほほ |
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