大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

文法中枢

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私:左右対称の大脳だが、実は言語中枢は左大脳半球に存在し、つまり右大脳半球には存在しない、という事を昨日はお話しした。せっかくだからもう少し話を進めよう。
君:方言学がテーマのはずなのに、どんどん風呂敷を広げているわね。
私:申し訳ない。実は事情が。
君:事情?
私:毎日、何かを書き続けているので私の日記に成り果てているが、今、引っ越しの最中。書斎の書籍を荷造りし始めている。つまり、資料に近づけない。ネット記事の拾い読みが今月は続くのでご容赦を。
君:敢えて方言から距離を置く記事を書いているのはそのためね。
私:うん。前置きはさておき、失語、つまり脳の病気の研究から左大脳半球に言語野がある事が古くから知られている。最近の流行は、更に細かく言語野を調べようという事で、みつかったのが文法中枢。
君:どこ?
私:日本語論文では東大の酒井邦嘉先生の仕事がヒットする。ここ。左下前頭回背側部。もう少し知りたければここ。一般向けはここ。何といっても言語というものは知性の源であり、知性といえば前頭葉という言葉がお定まりだから、前頭葉の各所が深くかかわっているという事は誰にも容易に想像がつくだろう。つまり酒井理論は当たり前の理論。
君:手厳しいわね。
私:詳細は省くが、functional MRI が手法だが、これとて英語の論文となるともっと古いのが沢山あるからなあ。でも、文法中枢という日本語は、なかなかお洒落だね。学術語としても最適だと思うが。
君:それよ。日本語の世界では酒井先生の独壇場ね。ほほほ

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