大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム新飛騨方言 |
サルボボ・新飛騨方言 |
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私:サルボボという言葉が使われだしたのは、最近と言えば最近、つまりは新しい言葉だよね。 君:そうね、観光土産ね。 私:この言葉は昭和28生まれの私自身の幼い日の思い出には全くない。明治生まれの祖父母が四人いるが、この人達からも聞いた事がない。土田吉左衛門著・飛騨のことば、は昭和三十四年に発行された語数一万の飛騨方言辞書だが、明治時代あたりまでの人形であり、既に知る人は少ない、と記載されている。サルボボは戦後に既に死語だったらしいね。 君:なるほど、最近の観光高山のブームとともによみがえったと言う事なのでしょ。 私:その通り。連日のごとく飛騨方言をキーワードに検索するとヒットするブログに出てくるテーマで断トツ一位のサルボボだが、飛騨で買ったお土産話のみ。昔これで遊んだ、という記事はついぞお目にかかった事がない。 君:となると、あなたはサルボボという言葉には全く郷愁を感じていらっしゃらないわね。 私:そうなんだ。初めてサルボボを見た日の事をよく覚えているけどね。二十五年ほど前だったな。車で帰省する時に萩原町のドライブインで休憩した。その時に、えっ、なんだい、これは、サルボボとはどなたかお考えになって新手のお土産かい、と思った。たったそれだけの事。 君:そりゃあ、ないわよ。言わぬが花、書かぬが花、という事があるでしょ。文章作法の基本、なんでも正直に書けばよいというものではないのよ。 私:ははは、そうだね。でも僕にはどう見ても単なるみやげ物にしかみえなかった。じさま、ばさま、からサルボボを教わった事もないし。第一、じさま、ばさますらサルボボを知らなかった可能性がおおいにある。 君:折角、百年の眠りからめざめ、昭和の終わりに奇跡の復活を成し遂げたサルボボだというのにねえ。今日ばかりは、あなたの態度は許せないわ!! |
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