大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 弁別的素性

fricatives

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私:「fricatives」の日本語訳は摩擦音(まさつおん)。読んで字の如し。
君:調音器官が極わずかの隙間を作るのね。
私:その通り。無理やり呼気が通過する時に出来る音。日本語では四つ仮名弁が問題となる。英語の例としては fie, thigh, sigh, shy, etc. だが、九種類ある事は最低限の知識だね。英語では更に歯擦音 sibilants (sigh, shy)と nonsibilants (fie, thigh) に分けたりすることもある。
君:日本語は四つ仮名だけ?共通語は二つ仮名よ。
私:日本語には以下の摩擦音がある(斎藤純男(よしお)・日本語音声学入門改訂版・三省堂)。
無声両唇摩擦音/ファン/
有声両唇摩擦音/カブル/
無声歯茎摩擦音/サカナ/
有声歯茎摩擦音/カゼ/
無声硬口蓋摩擦音/ヒマ/
有声軟口蓋摩擦音/カゴ/
無声声門摩擦音/ハ/
有声声門摩擦音/ハハ/の二番目・/ゴハン/のハの子音
無声歯茎硬口蓋摩擦音/イシ/
有声歯茎硬口蓋摩擦音/カジ/。
君:あらあら、英語は9個で日本語は10個。日本語の摩擦音は五か所で、それぞれに有声と無声があるのね。それにもう一点、英語は唇を使い、日本語は唇を使わないのね。赤ちゃんが日本語を覚えるのも大変ね。ほほほ

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