大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 音声学 |
ダウンドリフト downdrift |
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私:今日はダウンドリフトのお話。 Downdrift, Downstep, and Declination Bruce Connell bconnell@yorku.ca York University/SOAS, Typology of African Prosodic Systems Workshop Bielefeld University, Germany May 18-20, 2001 君:ほほほ、2001年にこの論文が現れて、これが発端ね。簡単にお願いね。 私:うん。アフリカの諸言語のワークショップでの提唱。トーン言語が多いようだが、文節毎にピッチが下がりっぱなしになるという傾向を気づいた、と言う事なんだが、これってピッチアクセントの日本語だってあるよね。例えば、/僕は/・/君が/・/好きだ/、これって一般的な口調としては、文節内にピッチの差があるのは当然として、文節毎のピッチの代表値を考えた場合、最初の文節の代表値が一番高く、二番目がその次、そして、/好きだ/の代表値が一番に低い、という事になるかと思う。 君:代表値といっても色々あるわよ。ピッチアクセントの日本語だから、つまりは文節内のアクセント核のピッチ、つまり文節内で一番に高いピッチという意味ね。 私:ああ、勿論。それ以外は考えられない。文節には一個のアクセント核がある、つまりは山はひとつだけ。日本語のアクセントの特質だが、高低高、というパターンは絶対に存在しないんだ。 君:つまりはそれ以外のパターンが存在するのが日本語であると。 私:その通り。一番多いパターンが低高低。 君:高高があるわよね。 私:そう。京都語。 君:ダウンドリフトは日本語に訳せないものかしらね。 私:難しいな。下流に向かってドンブラコ・ドンブラコと漂流していく事、という意味だから。ディズニーランドによくあるやつ。 君:川の流れという事ね。水面は波打つけれど、水位は徐々に下がる一方だもの。 ほほほ |
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