大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 音声学 |
声帯 vocal cords |
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私:声帯、喉ぼとけ、とは言葉を発する場所の事だ。声は楽器に例えるとわかりやすい。 君:楽器といっても種類があるわよ。 私:人の声が最もよく似ているのが管楽器です。 君:声帯は金管楽器のどの部分かしら。 私:リードだね。管楽器ではリードが振動する事が音の源。人の声が出るのも声帯が振動するから。 君:楽器の音階に相当するものが、声門から唇までの形状というわけね。 私:その通り。声のいいひと、歌のうまい人は声帯も、その他の解剖部位も人並外れているという事だね。リードと声帯では根本的に異なる性質がひとつある。 君:リードは形状が決まっているから固有の振動数しか出せないわね。でも音の強弱は吐く息の大きさで調節できるわよ。 私:管楽器ではふさぐ穴のパターンで音色、所謂、振動数を変化させることができる。ただし声帯の場合は、それ自身が長さが変化できる、つまりはひとつの声帯で高い声や低い声が出せる。また更には吐く息の強さで声の強さも調節できる。 君:つまりは声帯を通過する空気は、強弱・高低、この二つのアナログ信号を独立して出せるという事ね。 私:そう。随意筋、つまりは横紋筋だから自らの意思のままに声の強弱・高低をひとつの声帯から出す事ができる。 君:男女の声の違いは声帯の形状が主に関与しているのね。 私:そう。男の子の声変わり。つまりは思春期の成長で声帯の前後径が劇的に増加して高い声は出せなくなる。 君:でも男性でもピンと張ればテノールが出せるという事よね。 ほほほ |
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