"ねさま"様のブログ・ちょこっと高山
にありますが、
坊さん、坊さん、どこいくの
わたしは田んぼへ稲刈りに
わたしもいっしょに連れてって
おまえがくると邪魔になる
このかんかん坊主くそ坊主
後ろの正面だあれ
の記事の通りです。
かごめかごめで知られた童謡で、
全国各地にご当地版がありますので、お暇な方はどうぞ。
筆者(高山のひとつ山の向こう、高山市久々野町)も小さい頃、これをよく歌い、遊んだ事が思い出されます。
ネット情報としては、tbs.co.jp/inpaku/warabe/ngy11.html 千葉県流山(ながれやま)市松の実保育園に
同様の動画像があります。歌詞は同じです。
坊さん、坊さん、どこ行くの?
私は田んぼへ稲刈りに。
それなら、わたしもつれしゃんせ。
お前が来ると、邪魔になる。
この、かんかん坊主、くそ坊主。
うしろの正面、だーれ。
実は"それなら、わたしもつれしゃんせ。(江戸言葉)"
の共通語訳が上記飛騨版というわけです。
また松の実保育園園児さんのメロディーは筆者が歌ったものとほとんど同じですが、
勿論、微妙に違います。
蛇足ながら、お前(おめえ)、は江戸時代に始まる言葉で相手に対する最高敬語であり、
見下す意味はありません。
相手を見下して用いるのは江戸後期です。
歌詞はお坊さんが子供を見下す内容です。
従ってこの童謡は江戸後期、関東で発生した
と考えるべきでしょう。
また、〜しゃんせ、は、遊里言葉ざんす・さんせ、が
一般言葉になったようです。
もとより厳しい幕藩体制下で庶民は諸国の往来が
ままならなかった江戸時代後期に関東の童謡が飛騨に
伝播するべくもありません。
あるいは明治以降にマスコミの影響により飛騨でも歌われだした
可能性が大でしょう。
とお書きする以前に、実は歌詞に飛騨方言は一切、
あらわれてきません。
一方、松の実保育園園児さんは千葉方言で歌っています。
推して知るべし。
もっとも筆者が住んだ町・久々野町の郷土史を
調査しましたところ、戦前から歌われていたようです。