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民話 八百比丘尼

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八百比丘尼(やおびくに)と言えば、福井県若狭の有名な民話ですが、実は全国各地に同じような内容の民話があり、飛騨地方も例外ではありません。例えば間瀬村です。益田清風高等学校が情報発信元でした。『地域の伝承文化に学ぶコンテスト』という事のようですね。さすがに山国たる飛騨地方にはどこにも海の底の竜宮城の人魚はいませんので、間瀬川の川底に竜宮城があったというストーリーになっていますが、子供に聞かせる話としては十分でしょう。

蛇足ながら、はっぴゃくびくに、という素朴な読みかたの民話もありますし、八百あらため、八尾比丘尼、という民話もあるのです。色が白い少女が主人公なので白比丘尼の民話もあるようですし、歌比丘尼が中世あるいは近世に全国にこの民話を広めたのではという民俗学的見方もあるようですね。

実は、以上が前置きです。手元の柳田國男全集の第五巻ですが、有名な蝸牛考(都の言葉がゆっくりと地方に広まり全国の方言になっているという方言周圏論の記載)の章であるとともに日本昔話集(柳田國男が独自に選んだ全国の民話百傑を紹介)の章でもあるのです。この中に飛騨の有名な味噌買い橋の民話も紹介されて筆者としては名誉な事だとは思っているのですが、実は味噌買い橋は「スウォファムの行商人」のパクリという事で、天下の柳田先生が高山市の小学校教員であった小林幹先生にまんまと騙されたようです。また柳田國男全集の第五巻日本昔話集の中には八百比丘尼は挙げられていません。代わりに 金の椿 が紹介されています。筆者の柳田國男研究も始まったばかりです。・・しゃみしゃっきり

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