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リアル 2
ライブの魅力
2004/1/7

おととし、すずきさんの餅つき大会で、もち米を蒸すところから搗きあがるまで、ずっと見せてもらい、多少参加もさせてもらった。
餅をつくと簡単に言うけど、その工程は、以外に細かく、注意しなければいけないこともたくさんあるし、こりゃ、やっぱりやってみないとわからないことっていっぱいあるなと実感。
要するに、やってみると、聞いてたより大変で難しい、百聞は一見に如かずと昔の人も言っていたまあ、ごく当たり前の話。

去年、ミュージカル「アイ ガット マーマン」を見た。
ミュージカルなんて、そんな、面白くない、と言うか、高い金払って、舞台、コンサート、野球に、サッカー、テレビやビデオで観れるようなモンをなんでわざわざ観にいくのだろうと思っていた。
私は、乱視で、遠くが見えないという弱点があるので、特に、生の現場のどこがいいんだろ、と思うのかもしれない。

今回は、車で5分の地元芸術文化センターでの公演。
宮元亜門のヒットミュージカル、後学のため、一度くらいはこう言うものも、とお母さんに誘われて出かけた。

オープニング、とても明るいスポットライトに女性が浮かび上がった時には、こりゃいかん、と思った。
乱視は、光に大変弱い、強い光は、特に物をぶれて見せるので、スポットライトに浮かび上がる女の人は、ぶれちゃって、三面の顔のある、阿弥陀如来像みたいになってる。
こりゃ、舞台がどうなってるのか、きっとわけわからんぞ、とガッカリした。

でも、照明が落ち着き、こちらも目が慣れてくると、まあ、何とか、ひとりの人が、ふたり重なって見えるようなことは無くなり安心。
舞台の進行に集中できるようになった。

するとこれが面白い。
いいとこで、お客さんたちの手拍子が入る、舞台の人たちは、さすがに客を乗せるのが上手い、お客の雰囲気を掴み、手拍子を盛り上げる。
すると客も舞台の雰囲気を読み、ここが手拍子かなという感じで、拍手を始める、まばらな拍手が、大きく、リズミカルになっていく。
映画館なんかよりずっと体力がいる、で、それも楽しい。
ひとりのお客さんが、ここだと手拍子をはじめて、どうも他の客が乗らない、舞台は手拍子に乗らず劇を進行、意地になって手を叩いていたけど盛り上がらず断念、と言うのも、けっこう面白い(イジワルだけど)。

お金をたっぷりかけたハリウッド映画が、300円出せばビデオで観られる。
お金をかけただけあるスターが、いろんな場面を演じる。
たくさんのものが出て、いろんな事が起こる。

それに較べて、舞台装置は、シンプルな背景に2台のピアノだけ、出演者は5人、そのうちふたりはピアノの演奏。
情報の量は、断然ハリウッド映画のほうが多いはずなのに、シンプルな舞台には、映画に無い迫力がある。

例えば、テレビ画面の向こうからアップで目を見開かれても、視線を感じることは無いだろう。
それが、舞台から客席に向ける視線は、遠くても、あっち見てる、アッこっち見た、と言うのがわかる。
客の入り、客層、舞台の人たちの調子によって、舞台の雰囲気は毎日違うだろう。
舞台に上がる人の、目に見えてる以上の気配、劇場を埋めた観客の雰囲気、劇場全体、今ここにいる人たち全体がかもし出す一体感。
生は、画面やスクリーンでは伝わらない情報を私に感じさせた。

父が、野球が好きで、70を越えた今もチームに入って野球を続けている。
観るのも好きで、プロ野球観戦にも行く。
ずっと巨人ファンで、一度行って感激、ここ三年、年一回、東京ドームへ巨人戦を観にいく。
新幹線で、宿をとり、一泊の小旅行。
テレビで見たほうが楽でいいじゃん、球場よりも選手だってはっきり見えるだろうに、と思っていたけど、あれもやっぱり生は一味違うんだなと、今は思う。

去年(おととしかもしれない)、多治見に東京スカパラダイスオーケストラが来た。
もし今度近くでコンサートがあれば行って見たい。
ひとりじゃあれなので、お仲間募集しております。

 

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