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曖昧なコラム
目次

ポジティブシンキング
2004/9/5

リアル 2 ライブの魅力
2004/1/7

リアル 1 餅つきの現実
2004/1/5

O B
2003/2/22

先送り
2002/12/1

テキパキ
2002/10/27

対岸の火事
2002/10/25

自家製新聞への感想等 
メールお待ちしております。

更新 2004 9 5

ポジティブシンキング

今年、4月の終わりから、富加町のB&Gまで、合気道を習いに行っている。
週一回、日曜の午後。

いい年こいて(46歳)、バッカじゃないのと自分でも思う(家もんには、当然言われる)。
運動したい、でも、ボールを扱うテニスなんかは、不器用で鈍いので自信が無い、スポーツジムのエアロビクスは、体重過多で膝に来そう。
それに比べ、合気道は、型が中心で、マイペースで出来そうに見えた。
ついでに、今は武道ブーム、陸上、野球、バスケットボール、あらゆるスポーツで武道の動きを取り入れている、流行りもんには、いっちょ咬み。
見学に行ったときも、小さい子連れたお母さんや、私より年長のかたもいらして、楽しく練習中。
聞けば、格闘技の経験は無く、ここで初めて約一年。
行けそうじゃん、と思って入門。

まぁ、今年の夏は暑かった、BGの体育館の二階が道場、肥満は、立ってるだけで辛い。7月に入ってから、私以外は、20代、30代の若者しか来ない。

というのを差し引いても、私だけがばてる、つまり、ついていけない。

練習の大半は、型稽古、こう来たら、こう返す、二人一組で、技をかける側と掛けられる側。
掛けられる側は、相手の技に見導かれ、投げられる。
見てる分には、倒れて起き上がるだけ、女の人なんか、眼鏡をかけたままやってる、たいしたこと無いはずなんだけど、これが(私に限って)きつい、すぐに息が切れる。
で、皆さんの稽古の途中で、私ひとりが、休憩、こけ損ねて怪我でもしないうちに、やめたほうが良いかなと思う今日この頃。
無理に頑張れる歳じゃない、知り合いの50代半ば、ジムに通ってエアロビクス、レオタータードまで買って頑張って、スッキリしつつもガッシリ、スポーツマン体型に変わりつつあった人は、ひざの痛みに、医者に行ったら、膝の半月盤が減ってますといわれた。
歳喰うと、骨も再生しない消耗品、酷使には耐えないということらしい。

寂しい。

己を知る、のは大切とは言うもんの、あんまり自分のことを客観的に捕らえるのは、精神衛生上よくないと本に書いてあった。
無理は禁物、は間違ってない、でも、己を見つめると、落ち込んでしまうことが多い今日この頃、そっちも心配。

おんなじ本によると、鬱病の人の考え方というのは、自分に対して否定的、というほどじゃなくて、単に自分自身を客観的に見すぎる状態、なんだそう。
わかるような気がする、そういえば、四十過ぎの作家や俳優さんの自殺なんてのも新聞で見かける。
で、健康な精神というのは、結局、うぬぼれ、身びいき、自画自賛、責任転嫁に自意識過剰、そういう状態らしい。
もう少し穏やかな表現で言えば、健康な精神は、ポジティブシンキングに宿る、といったところ。

ポジティブシンキングというと、結構身近に、その手本が、いるにはいる、私の父親、我が家のポジティブキング。
いつも前向き、というか、人の話を聞かないというか、入ってくる情報の取捨選択に偏りがあるというか。
身内のポジティブシンキングは、良いとこばっかりではないけど、たまに感心することがある。

もう、二年前になるけど、冬に父が高熱を出した、40度近くまで上がって、家族は慌てた、すぐに熱が下がりやれやれ、ひどい風邪だと胸をなでおろしていたら、また熱が上がり、これはイカンと医者に掛かると、検査入院。
熱はある程度収まったけれど、今度は検査の為、ほぼ絶食で、体力は落ちる。
こちらとしては、70過ぎての入院なので心配、病気して、この間まで元気だったのに、あれよあれよという間に半病人てなことになったらどうしよう。

でも、父には、病気どころではなかった。
このころ、長年やってた熟年野球チームを二つに割り、新チームの結成を目論んでいた、その根回しの真っ最中。
入院中にこの流れを滞らせるわけにはいかん。

父が、新チームの擁立を画策を始めたのは、ご本人の見解は、まぁいろいろ仰いますが、傍から見ると、試合で、自分の出番が無くなって来たから。
60歳以上の選手が、参加する熟年野球のチーム、といえば、悠々自適のお年寄りが和気藹々、好きな野球を、気の会った仲間と、楽しむと思われるだろうけど、大間違い。
勝たなあかんというのが基本方針、そのためには勝てる人を出す。
中には、練習には出てきても、打ったり、守ったり、試合じゃ成果の出せそうに無い人もいるわけで、そういう人は、出さない。
多少は出さないかんとは、思うらしいが、目先の勝負にこだわり、控えにはほとんど出場のチャンスがない。

この歳で、まだ練習に出てくるなんて、ほんとに野球が好きなんだから、全員試合に出せば良いじゃんと、思うのだけれど、チームは勝たねばならんで一致している、というか出られない人はやめちゃうんだろう。
勝つ事優先、のチームではあるけど何せじいちゃんたちの野球なので、毎年新しい人が入ると、年の人は、分が悪い。
で、勝つ事優先ならば、それも歓迎、年齢と共に、活躍が無理なら、練習で頑張り、試合じゃ裏方に回って勝利に邁進となるべきだ。
それが、そうはいかん。

自分は出たい。

オイオイ、であります。
この間までの勝利至上主義はどうなった、と聞くと、そりゃ勝たな面白無い、と仰る。
じゃ、走れん、打てん、人は、試合は応援、裏方でいいじゃない、となるはずなのに、それは駄目、面白無い。

早い話、自分は出て、あとは勝つ確率の高い布陣で行きたいわけだ。
そこの矛盾を突くと、その趣旨はうまく伝わらない。
勝たな面白ないや無いか、の一点張り、自分が出る、ということに関しては、何なんだろう、どうも、大前提、自明の理、そこんところは、無意識なので、それ以外のこうあるべきというような話に持ち込まれる問題ではないらしい。
だから、父には、矛盾とは認識できない。

こんな話をすると、そんな自分勝手な奴は、他にはいないと思うだろうけど、うちの父は特別じゃないです。ほんと。

おんなじ世代の他チームのプレイヤーに、この勝利至上主義について聞いたところ、やっぱり、そりゃ勝たな面白無いわと仰る。
でも、その話の中で、伊那市の熟年野球大会の話題が出たときのこと。
全国から集まった、熟年野球チームが、クラスに分かれ、二日にわたって試合をする大きな大会なのだけれど、この大会のいいとこは、負けても、三試合は出来ること、と仰った。

負けても三試合、なら、全員出られるね、というと、それはなかなか、難しいという答え。
勝っても負けても、試合が出来るのが楽しいなら、みんな出せると思った私と、話が噛み合わない。
あとから考えると、こうじゃないかと思う。

負けても次の試合が出来る、次こそは勝ちたい、だから、最強の布陣で望む、また負ける、今度こそ勝ちたい、で三試合終わり。
ということらしい。

負けても、試合が出来るのは楽しいけど、出られない人がいるのは、勝つためにしょうがない。
そこには、矛盾は無い。
ただし、自分が出られるうちは、ということなんだろう。

こういう風に、割り切れてしまう人って、凄い、うらやましい。
主義主張なんてものは、自分の立場あってこそ、立場が変われば、多少の考えのぶれは、気にしない、というか、本人にはぶれてるなんて自覚は無し、態度は一貫している。
こういうのもポジティブシンキングというんじゃないだろうか。

だから、自分が出られなくなったら、新チーム結成は自然な流れ。
幸い二チーム分の人数は居るようで、そんなに難しい話は無い。
と思ったら大間違い。
勝ちたい爺さんを甘く見ている。

新チームでも勝ちたいわけだ、これが。
旧チームも戦力ダウンは避けたいわけだ、やっぱり。
で、人選でもめる。

その真っ最中に、じいちゃん入院。
新チーム結成の話し合いというか、勧誘は、父の入院中も進められ、お見舞いがてら、報告が入る。
もう少し考えさせて欲しいとか、今考慮中という意見が多いようで、父からそういう話を聞いて、不参加を言い出せず、あいまいなこと言ってるけど、みんな、乗り気ではないんだと、我々家族は、当然思う。
頑張っているけど、新チームの結成は難航、無理なんじゃないかと思っていた。
でも、経過を直接聞いてる父は、ちょっとか考えさせてくれと言ってるんだから、新チームへの参加表明は、もう一週間くらい待たんとあかんようや、なんて言う。
あきれるくらいポジティブシンキング。

自分が、旗振りで進めた分派行動、その芽を検査入院ごときで潰すわけにはいかん。
検査前の二日くらいは点滴で、ご飯も食べさせてもらえない、ちょっとやつれてきたけれど、
検査終了で、重湯が出れば、しっかり完食、夕飯に出た重湯にはご飯粒が少し入ってた、徐々に食事も良くなってると喜び。
検査が終われり、退院の予定を聞くと来週の月曜か火曜といわれ、月曜の朝出られるように日曜の夕方には退院の準備を済ませ。
月曜に出られなければ火曜の朝に出られると思い込む。
検査結果を気に病むふうには見えない、出られる日だけが待ち遠しい

結局、高熱の原因は分らなかったけど、とりあえず重大な疾患は無いと判明、あれこれ悩む必要は無かった。
新チームのほうも、結局結成の運びとなり、家族の予想は外れた。

父は毎日のバット素振りと自己流の柔軟体操を欠かさず、ベースボールマガジンを定期購読して、ベースボールクリニックを読みながら、バッティング技術の向上に努め、足がやっぱり弱くなってるので、毎日の散歩を自転車に切り替え、足の衰えを最小限に抑えようとしている。
さすがにフル出場は無いけど、チョコチョコとは、試合に出してもらえるらしい。
チームも全体に体力が無くなって、フル出場できる人が居なくなり、全員野球に変わらざるおえなかったんだと思う。

一度、叔母に、自分の都合のいいことしか聞こえない、ポジティブシンキングも、家族にしてもりゃいい迷惑と話したら、あんたもそうなる、と鋭い指摘。
そうか、親子だからな、なれるかもしれないポジティブキング。

リアル 2
ライブの魅力

とりあえず、意見はある。
けど、信念はない。
好奇心はある。
でも、知識に巾がない。
ときどきの、自分の意見を書きますが、
前言撤回、悔い改めるに後悔なし。