対岸の火事

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「私に感謝せないかんよ。」
家じゃたいがい、パンツとシャツというラフな格好の私は、お母さんによく言われる。
「女の子がおってみやぁ、そんな格好しとったら、ひっどいことんなんにー」
「そんなの、おとこ坊主やで、ゆるされとるんやよ。」

ありがとうございます。男の子二人、たまに批判はされるけど、排斥された事はないので助かります。
これも全部お母さんのおかげ、ありがたやありがたや。

洗濯機にパンツも一緒に入れてもらえないようなうちじゃ、こんなことしたら娘が家出するかもしれない。(お父さんが追い出されるのか)

とはいえ、娘に嫌われるお父さんの話は、テレビや新聞の誇張、あんなにはっきり嫌われないだろうと思ってた.
でも、私のまわりのお父さんの中には、ツライ思いをしている人もかなり居る。

あんまり、娘に嫌われるおとうさんが多いので、考えた。

これは、生理的なのもの。お父さんは悪くない。

思春期の女の子にとって、お父さんは一番身近な男性。
もし、親密な状態が続いたら、万が一、という可能性も。それをを排除するために、人間が生物として持っているプログラムみたいなもん。
お父さんを嫌うのは、正しい成長。

と思っていたら、最近の新聞の記事。
思春期の女の子は、男親のにおいがイヤ、さらに思春期以上の兄弟の臭いにも嫌悪感を持つという調査結果がイギリスで発表された。
年配の男の人でも、他人なら、嫌悪感は薄まるらしい。
この調査の結論は、近親相姦の危険の回避のための生理的反応と推測されるということ。

ほらね、おとうさんが、パンツ一丁で歩くから嫌われるんじゃない。
田村正和だって娘には嫌われる。
生理的に嫌。なんだからしょうがない。
お父さんのせいじゃないよ。

ということで、お父さんはなんにも悪くないのに、娘に嫌われる。
大変だ。
男の子だけでよかった。

でも、対岸の火事とばかり入っていられない。
男の子の場合、そこまで、辛い事にはならないけれど、やっぱり親離れの象徴的な行動があると思う。

うちの場合は、プロレス。
結構本気でかかって来る。
で、上の子に負けた。
中三の時、それまでは、なんたってウェイトが段違い。
なんなく、勝利をおさめていたけど、そのときはマア油断もあって、やられた。
細いからだのどこにそんな力がと思う勢いで、胴を(私のは相当太い)締められて呼吸困難。
意地を張って耐えてたところに、弟の助け舟が入って、曖昧な決着。
遊びではあるけど、向こうはとにかく勝とうとしてくる。
もう、この辺が限界だと思わされた。

知人は、息子に相撲で負けそうになって、思わず大外狩りで投げ飛ばした(柔道の有段者)、後でお母さんに、エライ怒られた。

なんか、ホント、負けたと思うと衰えを実感させらて、結構凹む。
こいつも、大人になったなんて素直に喜べない。

中一の坊主が最近、ちょっかいかけてくる、体力つけないと。
スイミングに行く事にしました。

2002/10/25

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