大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

幻の飛騨方言代名詞・おみ、のアクセント

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別稿・おみにこの言葉が、御身・おんみ、 に由来する事を記載しています。また、言語島・高山に 旧高山市では、おみ、周辺郡部では、わり、が使用されている のでは、と記載しました。

ところで、飛騨方言では既に戦後には、おみ、は消滅したのではないでしょうか。 平成生まれの方は誰も知らないし、昭和戦後生まれの世代も 知らないでしょう。 しかし筆者はこの幻の言葉・おみ、のアクセントに強烈な関心をいだくのです。 この言葉は実は既に戦後まもなくでしょうが、おめえ○●●・おめ○●、 に変わってしまっています。 現在は、おみ、と言っても飛騨では通じないのです。

さて手元に三省堂新明解日本語アクセント辞典がありますので 共通語のおさらいをしましょう。 御身おんみ(○●●あるいは●○○)・代名詞あなた、 御身おんみ(●○○)・名詞おからだ、 御前おまえ(○●●)・代名詞あなた、 の三者が記載されていますので、 代名詞あなたを意味する飛騨方言・おみ、は、 御身おんみ(○●●)・>おみ(○●)、>おめ(○●)・おめえ(○●●)と 変化してきたのでしょうね。

いやいや、筆者は、 御身おんみ(○●●)・代名詞あなた、に相当の抵抗があります。 飛騨方言ではないでしょう。 飛騨に長く住んでいたわけではないが聞いた事がないので、 というのが理由です。 つまりは、その代わりに御身おんみ(●○○)・>おみ(●○) という言葉がその昔、飛騨にあって消滅した可能性があります。 また言葉の文明開化で明治時代から飛騨、 特に旧高山・古川あたりでは御前おまえ(○●●)・代名詞あなた、 が話され、突然に、わり(●○)が駆逐されてしまった可能性すら ありますね。 でもそれはただし、江戸時代までのアクセントがおみ(●○)、 であったのならば、の話という事ですね。 本当に興味はつきません。

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