飛騨方言で、飢える、空腹になる、はなはだしく欠乏を感ずる、しきりに欲しがる、の意味の下一段動詞です。
古語がそのまま残った方言の言い回しで全国各地に残っています。
かつえる、の更にもとの言葉は、かつう、という下二段動詞です。
かつう、が、かつえる、としてそのまま各地の方言として残り、
共通語としては、いつの間にか、かつ、が脱落して、うえる、となった次第です。
古語動詞かつう、は室町時代以降はヤ行二段にも活用された、とあります。
かつゆ、は、燃ゆ、などと異なりその後消滅し、また古語辞典にもなく、文献はほとんど無いようです。
かつえる、と言う動詞が成立して後に、飢えて死ぬ事、飢え死に、を、かつえじに、と呼ぶようになりました。
これについては、当サイトの飛騨方言の俳句を一種 どうぞ。
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