頭音法則の話題から
飛騨方言尻取り必勝法の話に飛んで、
そういえば、両もらい○●●●●、なんて言葉があったなあ、
と思い出しました。
広辞苑にはありませんでした。
すかさずネット検索しますと、やはり全国からの
ネット情報あり。
やはり広域の方言なのでしょうか。
俗語という事なのでしょうか。おいおい待ってくれ。
日本語そのものではないでしょうか。
試しに家内に聞いてみましたが、
使った事はないが意味はピンとくるとの返事。
ほっとしました。
世の中に子供のいない夫婦は多い、これは人類の
永遠のテーマでは。
勿論、産婦人科の技術が飛躍的に進歩して不妊治療が
日常の医療の時代になっています。
それでもお医者様に見捨てられるご夫婦もあり、
結局はお二人で気持ちを解決せねばなりません。
りょうもらい、とは子供のいない夫婦が
婿嫁両方を養子とする事ですが、
盛大な結婚式をとり行う事により、
他人である婿さん嫁さんとさあ四人で
親子の契りを結びましょう、なんてえ
馬鹿な意味ではありません。
子供のいない若い夫婦が、さびしさのあまり、
他人様の赤ん坊をまずは、もらうのです。
そしてその子を我が子同然に手塩にかけて育てる、
やがてその子は大人になりますが、実は産みの
親を知らない事だってある、その子にとっては
やはり親といえば目の前にいる育ての親以外には
ありません。
その子が、例えば男の子なら家督を受け継いで
お嫁さんをもらう、例えば女の子なら養子になる
婿さんと結婚して婿さんに家督を継いでもらう、
これが、両もらい、の意味です。
二度に渡ってもらう、という意味です。
つまりは、子供のいない若い夫婦とて簡単に
諦めちゃいけない、両もらい、という方法が
あって将来は、じいちゃんとばあちゃん、に
なれる可能性が十分にあるというわけです。
私事で恐縮ですが、佐七の墓やら江戸時代に遡る
香典帳などをみましたら、佐七の家はこの二世紀の
間に二回の両もらいでした。屋号が佐七ですから、
中世あたりの私の家の中興の祖は、佐七、と
名乗っていたのでしょう。
がしかし、その後は両もらいで続いた家ともなると、
万世一系とはいかないのです。私は私に問いたい。
いったいぜんたい、佐七はどこの馬の骨?
それにしても両もらいを断固として実行なさった佐七の
ご先祖様がたへ、ありがとえな。
でないと、わしゃこの世におらなんださ。
|