大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

あおだんべ・飛騨方言

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だんべ言葉といえば群馬方言で決まりでしょうか。 ですから、あおだんべ、は群馬では、青です、という意味。 群馬の市役所の窓口の職員が、青色申告ですね、 とはいわず、あおだんべ、とおっしゃるのかも。 飛騨方言では、へび・青大将、のことを示すのです。 勿論、飛騨では大将の事をだんべ、という訳では ありません。

飛騨方言におけるだんべの意味はからすのだんべにお書きした 通りです。 ところで、青大将といえば飛騨地方では大きさにかけてはへびの王者、 とにかく大きい。マムシのように猛毒を持っていないからいいようなものの、 どう猛である事には変わりなし、鶏の卵やねずみ丸々一匹を 飲み込んでしまうのですね。 サンテグジュペリ・星の王子様のうわばみの話 を思い出してください。 象を呑み込んだうわばみのスケッチは帽子にみえる のだけど、ねずみを呑み込んだ青大将の形はやはり、 ついつい何かの動物のそれに良く似ているから こんな方言が生まれてしまったのでしょう。

やはりこれは子供の言葉遊びから 生まれた言葉と考えざるを得ません。 つまりは飛騨方言では元々は青大将といっていたのでしょうが、 ある時代に少年佐七みたいなこまっしゃくれたガキがいて、 青大将の事を、これじゃまるでだんべだ、アオダイショウ だからアオダンベだ、と言い出して、 これが大変に受けて以来、この言葉が 語り継がれてきたのでしょう。

尚も星の王子様の洞察は続きますが、その日アオダイショウの 野郎が呑み込んでいたのは実は、ねずみではなかったと 思いますよ。多分、鶏の卵を二個呑み込んでいたのでしょうね。 しゃみしゃっきり。

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