飛騨方言における複合助詞・かい、については当サイトの歴史考察・飛騨方言における複合助詞の短呼化
をご参考までに。また飛騨方言では("ai"−>"e")の連母音融合が生じやすい事を
文法コーナー・飛騨方言における連母音融合
に記載しています。
つい先ほどですが、どうもこれは最近の飛騨の若者の言葉づかいなのでは、という事に
私・佐七は幾つかのブログを拾い読みしていて気が付いてしまいました。
早速に例文ですが
飛騨方言ブログ 共通語
やっとるけ? やっているかい?
やるなけ! やるじゃないかい!
やるねけ! やるじゃないかい!
そやなけな。 そうじゃないかいな。
これけな? これかいな?
まめなけな? 元気なかいな?お元気ですか?
まめなかな? 元気なかいな?お元気ですか?
飛騨方言では、かい、が連母音融合しても決して、き、にはならない
のですね。また、かい、の連母音融合で唯一の例外は、まめなかな、
のようですね。け・か、両方の言い方があるというわけです。
ふふふ、しゃみしゃっきり。
そう言えば昔、ありましたね、佐川満男の唄。
ついでだから飛騨方言に訳してみましょう。
今は幸せかい いまぁ幸せけ
中村泰士 作詞・作曲 大西佐七飛騨方言訳
遅かったのかい 君のことを おそがったのけ わりの事を
好きになるのが 遅かったのかい すきになるのが おそがったのけ
ほかの誰かを 愛した君は ほかの誰かを 愛したわりゃあ
僕を置いて 離れていくの おりをおいで はなれていくなあ
遅かったのかい 悔やんでみても おそがったのけ 悔やんでみても
遅かったのかい 君はもういない おそがったのけ わりゃもうおらん
若かったのかい ふたりとも 若かったのけ ふたりども
傷つけあうのが 恐かったのかい 傷つけあうのが おすががったがよ
君は君の 心を知らず わりゃおりぃの 心を知らず
僕は僕の 心を知らず おりゃわりぃの 心を知らず
若かったのかい 悔やんでみても 若かったのけ 悔やんでみても
若かったのかい 君はもういない 若かったのけ わりゃもうおらん
今は幸せかい 君と彼は 今はしあわせけ わりぃとありぃゃあ
甘い口づけは 君を酔わせるかい 甘い口付けゃあ わりぃを酔わせるけ
星を見つめて 一人で泣いた 星をみつめて 一人で泣いた
僕のことは 忘れていいよ おりぃのごたぁあ 忘れてええぞ
今は幸せかい 悔やんでみても いまぁ幸せけ 悔やんでみても
今は幸せかい 君はもういない いまぁ幸せけ わりゃもうおらん
男の純情、女の薄情、振られ佐七の恋歌でした。