大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

かまいたち(鎌鼬)

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私:子供の時の思い出だが、突然に足に出血、何か鋭利な刃物でスパッと切れらたような傷だが、傷は浅く、然も痛くなく、出血も少量であり、そのままそうっと抑えていたら血も止まり、数日後には傷も癒えている感じで、というような経験をした事がないかい?それが「かまいたち」だ。全国各地、特に雪国の方言になっている。宮城・福島など、つむじかぜ旋風の事を「かまいたち」という地方もある。
君:かまいたち伝説は全国にあるわね。江戸文学にも多いでしょ。
私:そう。鎌のような爪をもったイタチの姿をした妖怪として絵画にも描かれ、名前の由来にもなっている。

君:原因がはっきりしない不思議な現象、単なる怪我とは違うので江戸時代の人は妖怪のいたずらと考えたのよね。原因はいったい何なのかしら。
私:僕の経験をお話ししたい。
君:へえ、体験したのね。
私:ああ。あれは小学生の時だった。走り幅跳びでポーンと幅跳びして着地した直後の事だった。当然ながら砂場の中央に軟着陸した直後に足を見たらアキレス腱あたりに血が出ていた。
君:あらまあ。原因が丸わかりじゃないの。ポーンと飛んだ瞬間に足の皮膚の一部が過度に伸展して、要は裂けたのね。
私:早い話がそう言う事。あかぎれが瞬間的に生じたという事だ。その日、親に話したら、それは鎌鼬のせいだ、と言われ、妖怪伝説を聞かされた事も覚えている。
君:医学的には、あかぎれ、という事ね。
私:その通りだ。各種の説があり、瞬間的に真空状態になって皮膚が裂けるというまことしやかな説もある。小石説とか。他には三人の透明人間がいて、ひとりは鎌で切りつけ、二人目はその場所を押さえつけ、三人目は傷にさっと薬を塗っていく、という説もある。
君:三人の透明人間って、ふざけるにも程があるわね。
私:だから民俗学は面白いんだ。
君:左七君は足の皮膚だから良かったけれど、大事な臓器だと命に係わるわね。
私:そう。代表的な病気としてはマルファン症候群、エーラスダンロス症候群、大動脈解離など。致死的な病気で、実に怖い病気だ。これらの疾病は医学が未熟だったころはポックリ病と呼ばれていた。アキレス腱断裂なども怖いね。スポーツ中に発症する。
君:壷井栄、二十四の瞳、の主人公・大石久子(おなご先生)ね。
私:そう。小豆島が舞台。怪我により自転車通勤が不可能に。映画やテレビドラマで有名。二十四の瞳映画村、〒761-4424 香川県小豆郡小豆島町田浦甲931。
君:映画村は初等教育を目指す学生さんにとってはメッカよね。ほほほ

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