大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

卒業式、おらんぼうは、はや、中学やさ

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"おらんぼう" というのは おらんどこのぼう を更に省略した飛騨方言の言い回しです。 その意味は おらんどこ (つまり、俺の所、言い換えますと私の家) の ぼう(=男子) と言う事で、 我が家の男子 という事です。 

"おらんぼう" が "俺の長男" の意味であれ、あるいは場合により、"大西家一族の甥"であれ、 父親のみならず、実は母親も使用するのが、飛騨方言のおかしな言い回しです(おりゃ婦人科へ行って来るさ)。 また、母親は、時により"私んどこのぼう"ともいいますが、"私んぼう"という飛騨方言の言い回しは有りません。 一方、母親が私の長女をさす場合は、"おらん(どこの)びい(=女子)"ないし"私んどこのびい"となります。

あるいは女性が"おらんどこのじい様が風邪ひいたんやさ"と、目上の人間に対しても俺を使う事もあります。

また"おらんどこの〜(=我が家の〜)"を使用するにも関わらず、飛騨方言では、"おらは"と主語で用いる事はありません。 従いまして、"おらは死んじまっただ(=フォークソング)"、"おらあ、さん太だ(=昭和38年頃NHK-TV)"は共に飛騨方言では有りません。 おっと度忘れ、飛騨方言をこと問わば、"おりぃは死んでまったんやさ"、"おりぃは、さん太やぞ"が正解でした。

さて、"はや、中学" というのは "もうすぐに、あるいは、ついに中学" という意味で使います。 "〜やさ。" の言い回しは "〜です。"の意味で、"はや、中学やさ" を訳しますと、"もうすぐ、いよいよ中学です。" という意味になります。 お母さん、六年間、ご苦労様やったさなあ。

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