飛騨方言では夜の事を、ようさり、と言い、昼の事を、ひるまり、と言います。
ようさり(="夜さりつかた")については別の俳句、
ようさりのかえるはひるまり、ねんねかなの説明を参照してください。
句意ですが、飛騨では夜にせみが鳴かないという事を詠った、それだけの事ですが、
忘れもしません、故郷を離れて名古屋のど真ん中に住むようになって初めての夏でした。
なんと都会では深夜にせみが鳴いてるではありませんか。
飛騨では夜はせみは一切、鳴かず、私は子供の頃から、せみと言うものは夜は寝ているものだと信じ込んでいました。
つまりは、私にはなんとも早、真夜中にミンミンと鳴く大音量は都会の怨霊か、気味が悪く思われました。
暗いような公園でもミンミンと鳴いていますので、都会は夜も明るいから鳴くのではなく、
昔から名古屋はじめ大都会はヒートアイランド現象、
夜も昼と変わらず暑いから都会のせみは夜も鳴くのですね。
飛騨では秋の虫は勿論、夜鳴きますが、これは都会とかわらないでしょう。
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