大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

こたつのへ、猫もあきれて顔くます
こたつのへ、あきれた猫の顔がくむ

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これは随分と三十年も前に誰かに聞いた川柳のもじり、というかパクリです。 私の記憶によれば顔を出す、となっていました。 といっても我が家では今まで犬猫を飼っていたことはありませんでしたが。

飛騨方言で、くます、というのはチラッと何かを出すという意味の他動詞です。 そしてチラッと何かがでるという意味の自動詞が、くむ、です。 所謂、、、シミチョロ、などという言葉がまさに当てはまります。 シミチョロにする事を、くます、と言い、そうなっている事を、くむ、と言うわけです。

別稿 飛騨方言の自動詞・他動詞対比表なども参考にどうぞ。 飛騨方言とて日本語故、俚言動詞の語幹・語尾の変化も共通語文法に 準ずる事は言うまでもありません。 ただし、やんだす(= ニョキッと突き出す)という飛騨俚言他動詞がありますが、 これに対応する自動詞はありません。ことば遊びとしては、やんでる、といえば いかにも自動詞らしくみえますが、そう、やんでる病んでるヤンバルクイナとかね。

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