大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

すけべ(熱心な人)

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僕:昨晩はちょっと変わったお話で、どすけべ(好色)だったが、今夜は続きを。
君:いやねえ。どうしたの。
僕:昨晩だけではこの言葉が可哀想で、実はこの言葉にはちょっぴりいい意味も含まれている。例えば、踊りスケベ。
君:なるほど。踊りが大好きで、研究熱心で、ご自身もよく踊るし、という事でまんざら悪い意味ではないわね。
僕:ただし、あまり尊敬の意味はない。踊りの師匠という言葉があるが、そのような意味ではない。踊りスケベとは、踊りは好きだが下手くそであるとか、踊りが好きなあまり本業はおろそかであるとか、何らかの侮蔑的な意味が含まれているだろう。
君:単に愛好家という意味ではないのよね。
僕:やはり一種のフェチシズムというか。
君:となると、やはり踊りのような performing art というよりは visual art にピッタリね。
僕:そう。例えば浮世絵スケベ、春画のコレクターとか。
君:それは好色家と言う意味で、ピッタリすぎるわよ。もう少し硬い感じでないと。
僕:そうだね。天文学などはどうだろう。星空観測が度を過ぎると星座スケベとか。実は同業の知り合いにオーロラスケベがいるんだ。
君:ほほほ、本人には面と向かって言わないほうがいいわよ。
僕:いや。彼自身がそう言っている。世界各国といっても、北極圏と南極圏のごく限られた場所でしかオーロラを見る事は出来ないが、彼は暇さえあれば海外へ出かけている。
君:あなたは?
僕:カナダのイエロウナイフに夫婦で一度だけ行った事がある。
君:あら、よかったわね。それで見えた?
僕:ああ、見えた。小学生の時、理科の図鑑に載っていた写真、あれと同じだった。
君:という事は、あなたはオーロラスケベにはならなかったのね。
僕:まあね。一度見ておけばいいか。でも彼がオーロラにはまる気持ちはよく分かった。
君:NHK−BS等の科学番組でもやってるわよ。
僕:うん、そのような番組も見ているが、実際にこの目で確かめて来たという充実感は何物にも代え難い。
君:方言スケベという言葉は無いわね。
僕:その通り。ただし「方言景観」という言葉はある。街角に張られたポスターの標語とか、方言が書かれた土産物の看板とか、或いは店の屋号が方言の意味を含んでいるとかね。例えば長崎県警ポスターとかね。
君:ほほほ、左七は「方言景観」スケベというわけね。

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