飛騨方言では てむずり は 手でもてあそぶ
事、やけずり はやけど(火傷)の意味です。
つまりは子供は火遊びをしてはいけませんが、表題は
マッチ、ライター、チャッカマン、などで遊ぶ(てむずりをする)と火傷をしますよ、という意味です。
てむずり、やけずり、ともに動詞の連用形のような感じがしますが、実際には、
てむずるとやけずる、あるいは、てむずりゃやけずる、と言っても飛騨方言としては意味が通じません。
てむずる、やけずる、という動詞は飛騨方言には無いのです。
ところがおっとどっこい、"てむずりゃ"、あるいは、"やけずりゃ"、という言い回しは飛騨方言として意味が成立します。
つまりは名詞に助詞・は、を付加して主語になる飛騨方言の言い回しです。以下に例文をお示しします。
"てむずりゃ"、ってのは飛騨方言で、"てむずりは"、って意味なんやさ。
"てむずりゃだしかんぞ。"
っていったらえな、共通語で"手でもてあそぶ事(=飛騨方言に言うてむずり)はだめです。"って事なんやさ。ちゃんとした正統飛騨方言やさ。
"てむずればらちあかぬ。"
なんて、だばえた飛騨方言は無いし、古語にも無いでなあ、その点を間違えんようにたのむぜな。
また、"やけずりゃ"、ってのは飛騨方言で、"やけずりは"、って意味なんやさ。
"やけずりゃてむずりや。"
っていったらえな、共通語で
"やけどは、手でマッチなどもてあそぶ事です。"
って事なんやさ。ちょっと意味が通りにくいかも知れんけど、岡本太郎が、芸術は爆発だ、なんて言ったついでに、
火傷は飛騨方言に言う"てむずり"だ、なんて言ったんやと考えれば意味が通るろ。
・・・(共通語に戻って)上記の飛騨方言文例の共通語訳はあえて無しですが、
"てむずりゃ"、"やけずりゃ"、の言い回しを
これだけ飛騨方言で丁寧に説明していますので、宜しくお願いします。
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