日本語の連濁に関して、ライマンの法則というものがありますが、ふーむ、はたしてどのような人物だったのでしょう。例えば、飛騨方言ではテンプラの事をつかげ・つきあげ、と言いますが、揚げる品を接頭語にして新語を作ると、例えば、いもつかげ、まめつかげ、ごぼうつかげ、と言う言葉になります。更に濁って、〜づかげ、とは言わないのです。飛騨方言に特有な文法、という事ではなく日本語一般に通ずる法則で、これがライマンの法則です。興味が沸いたので調べてみることにしました。
さて、ライマン氏のスペルは Benjamin Smith Lyman 、となれば相当数のネット情報がありますので、後は各自でお調べあれ。お忙しい方の為に佐七が一行でご紹介しましょう、アメリカ生まれのアメリカ人、ハーバード卒、専攻は地質学、1873 -1879 に明治政府の招聘で日本に滞在し日本各地の地質調査にあたるが、瞬く間に日本語をマスター、連濁の規則に気付き、これを 1894 に The change from surd to sonant in Japanese compounds という本に出版した大人物です。
このような国語学上の重要法則が外国人に発見の功を奪われてしまったという事はとにもかくにも残念至極、東京帝国大学の国語学者の先生方がライマンに続けとばかりに、連濁にのめり込んだのでした。
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