山本内科耳鼻科カルテ管理

スタートに戻る 医療情報(1) 医療情報(2) 医療情報(3) カルテ管理
●山本内科耳鼻科の電子カルテの導入状況
発電施設を持たず、停電時に運用出来ないため、電子カルテは使用しておりません。 各種お試し版の試し打ちをしている程度です。

しかしながら、私どもがレセコンを駆使しております仕事内容は以下に詳述しますが、何ら電子カルテと変りません。 否、むしろ、紙カルテの良い点をしっかり活用している点が電子カルテが決してまねができない点です。 電子カルテそのものが手書き入力法がつたないなど、問題を抱えている発展途上文化といえますが、 当院の運用法は電子カルテの(はるかに)上を行く方法と自負しています。

尚、当院のハードウェア構成ですが、日立レセコン Medical-8(サーバー1台、クライアント2台)他 windows 2000 複数パソコン、 ブりントサーバー、ファックスサーバー、メールサーバー運用中、 デジタル心電図オンラインシステム運用中にて業務をほぼ百パーセント電子化しています。 また orca 試験導入、一台運用しています。 停電にはUPS対応、約十分稼動します。
●当院のレセコン運用法
カルテ自体として内容が第三者にも判る内容とする事は当然ですが、当院では診療内容を百パーセント入力してレセコン内容を百パーセント、カルテ記載に忠実な写像としています。

日立ではカルテにある内容を入力する事により処方番号が連番で発生する仕組みになっています。 以後はその番号をカルテに書きつづける、その番号を入力しつづけるという事になります。 つまり、コンピュータ画面に出てくる番号もカルテに記載する番号は同一の内容と定義されます。

言い換えますとカルテ、レセコン両者とも医療行為、処方内容などについて番号を持っており、その内容は同一です。 大半の診療所ではカルテに書いた後にレセコンに入力していらっしゃると思います。 しかし、処方などはまずレセコンに入力して、会計の後にカルテに書いても、どちらを先にやっても結果は同じです。

私どもの実際をお伝えしますと、正確である事は勿論ですが、会計が速い事を信条としています。 以下、具体的な運用をご紹介します。

耳鼻科では医師がカルテを、いうならば再診以降は番号を書き、傍らの事務員が入力、会計するという作業をしています。

内科では私はカルテの左の欄、すなわち、所見、症状のみを書きます。 と同時に診察中、ないし診察直後にすかさずレセコンに番号を入力します。 すかさず処方箋と領収書が発行されます。 ただちに患者さんは会計が終了します。 患者さんが会計が終了し帰られた後に職員がコンピュータを見ながら私に代わってカルテの右欄に、処方、採血、処置他を記載、つまり代筆します。 さらには私自身がレセコン内容が代筆内容と同じか再々チェックし、一連のカルテの流れは終了です。

言い換えれば、耳鼻科ではコンピュータが写像、内科ではカルテが写像です。 両者は百パーセント同一内容でありますので、どちらの作業を医師が優先しても得られる結果は同じです。

カルテに書くほうがレセコンに入力するより時間が速い場合というのは、具体的には
(1)複雑な診療でDO機能のみで入力が出来ない場合、
(2)特に新患の方の場合、
(3)シェーマを記載する場合
(4)特に内科が混んで来た場合、
などの場合です。 内科の場合、私はコンピュータ入力をパッとやめ、カルテの右欄も書き、隣の事務員が入力します。

一方、レセコンに入力するほうがカルテに書くより時間が速い場合というのは、具体的には
(1)カルテの記載が少なくて済む簡単な診療、
(2)特に再来の方の場合、
(3)DO機能のみで入力が終了する場合、
などの場合です。

もう一点、重要な事があります。 以前の診療内容を参照する作業ですが、一般的にはカルテをぺらぺらと調べた方が速い事が多いと思います。 がしかし、時にはレセコンで検索したほうがカルテを見るよりも正確、かつ速い場合もあります。 この場合ははレセコン入力を優先し、診察直後にカルテを書くという方法が得策です。

日立では番号のみで入力を行っているわけでは有りません。 一通りDo機能があり、日にちの指定、レセ区分の指定、処方番号の指定が独立して行えます。
●当院独自の入力間違いチェックプログラムについて
一日の診療が終了した後は、独自に開発した約千項目に及ぶ間違いチェックプログラムを稼動しています。 まず、当月の保険情報全て、診療内容全て、病名全ての以上三つのファイルをCSV形式にて抽出します。

次いで各ファイル内の各例について、論理的整合性をチェックします。 次いで各例において保険情報、診療内容、病名間に論理的整合性があるかをチェックします。 病名の開始日が古いなど必ず、一日あたり数十項目はエラーが出てきますので修正を加え、CSV形式にて再抽出します。 エラーがあれば再修正しCSV形式にて再々抽出します。 以上の作業をエラーがゼロとなるまで繰り返します。

以上相当に細かい作業を毎日数時間、診察中、あるいは診療後におこなっています。 従いましてレセ提出の為の月初めの更なる追加チェックは特には行っていません。

尚、当院は岐阜県下六番目のレセ電算請求施設ですが、日々の入力チェックに相当のエネルギーを費やしておりますので、レセ電算請求そのものの作業は単にフロッピーディスクの作成のみです。 当院はいつの日でも、月の途中レセ提出が可能です。
●当院のレセ電算請求について
全国のレセ電算請求施設の皆様へ(データの抽出スピードについて)

まずは日々献身的に審査にあたられる社保、国保の委員の先生にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。 さて皆さん、支払い基金様及び国保連合会様のコンピュータと知恵比べをしておみえですか。

ご存知のように出来たディスクファイルはアスキー形式です。 早速にこのファイルをこれ自身でチェックするプログラムをお作りになってよいのかもしれません。 しかしながらレセ電ファイルそのものの作成に小一時間を要しますので、絶対にお勧めできません。 レセ電フロッピーを用いて修正、再作成、再修正、再々作成を繰り返しますと、作業がおそらく深夜に及びます。

そこで当院はCSV形式抽出のみに機能を特化させたプログラムを日立に特注しており、上記の抽出作業は数分で完了します。 この特注プログラムを運用する事により、診察の合間などに上記作業も可能です。 とりあえずその時点まで入力した方のチェックをしてみるという具合です。

この特注プログラムは日立社内で全国の支店間で知られていない可能性がありますので、詳細は日立中部支店にお問い合わせください。 データ構造そのものは企業 policy で知らされておりません。 町医者で、コンピュータは素人の私が解読できた訳ではありません。

しかしながら私は会社丸抱えでチェックプログラムを作成してもらう事を潔しとしません。 末筆ながら、朝令暮改の保険法に迅速に対応して正しい保険請求をするには、自らがチェックプログラムを作成し、一夜にしてバージョンアップできる技量、忍耐力と翌日には全て修正し終える体力が必要です。

ページ先頭に戻る