へびの事を飛騨方言でヘンベといいますが、へびが訛ってへんべになっただけの
話のようです。
文献によりますと、へびの古語はへみ、あるいは、くちなは(朽ち縄)、です。
またへみの語源についても諸説あり、例えば経身、という事で脱皮する様から
きているという説などが有力のようです。
全国の方言をみますと、これがまたさまざまな言い方です。へぶ、へべ、へみ、
はび、はべ、はみ、はむ、はめ、ばぶ、ぱぷ、ひび、など二拍語が
多いようですが、飛騨方言に見られる如く中間に撥音ん、が入ったものも
多いというわけです。
以上から明らかですね。へみ、へび、へんべ、と変化したのが飛騨方言なの
です。尚、飛騨の獅子舞のひとつにへんべとりがありますが、
大西村界隈・明治時代に阿多野郷といわれた地域では、
もっぱら、まむしとり、
と呼ばれます。
飛騨地方の獅子舞文化といっても複雑なのですね。
似たような獅子舞ですがまむしとり・へんべとり、の二つの言葉です。
あれこれ調査すると何か理屈が考えられるかも知れません。
興味のある方はお調べあれ。
追加訂正 飛騨方言・へんべ、の古代音韻史学的考察
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