大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム <伝説/td>

こくふ昔ばなし

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つい先ほどみつけたサイトですが、こくふ昔ばなしです。サイト管理者は飛騨高山こくふ観光協会という事で、公の組織のようですね。「こくふ」は高山市国府町の事で、旧吉城郡国府町ですが、平成の大合併で、突然に、私は高山に嫁ぐわ、とおっしゃって高山市に編入された町です。地勢的には飛騨市の中心、古川の盆地の南端に位置する国府町ですから古川町と国府町が当然、合併するのかと思っていた私は正直、びっくりしてしまいました。あのあたりは元々吉城・荒城郷(よしき・あらきのごう)で、古代から一つの地域ではなかったかと思います。

このサイトには五つの昔ばなしが紹介されていて、早速に読んでみました。これがまた見事な飛騨方言で、「よそ八伝説」などは圧巻と申しましょうか、例えば・・おそががって(恐ろしがって)・・の言葉ですが、おそがい、という形容詞の動詞化です。形容詞の連用形+「がる」で、「おそががる」という動詞になるのです。「おそがい」の語源はここです。

他にも説明を要する言い回しが多く、いずれ、完全訳をおつけしようかなと思いました。書くまでも無い事ですが、「よそ八伝説」は宇津江四十八滝県立自然公園が舞台です。公園の読みは「うつえしじゅうはったき」です。三十路(みそじ)、西条八十(さいじょうやそ)、という言葉からお判りいただけると思いますが、四十だから「よそ」、従って四十八だから「よそはち」という事のようですね。

せっかくなのでネット情報を拾いましょう。例えばここ。よそ【四十】=「十?(とを)?、二十?(はた)?、三十?(みそ)?、―など数ふるさま」〈源・空蝉〉のネット情報もありました。

「仮名の四十路余り七文字の内を出でずして/千載・序」などのネット情報も。いろは48文字以内で歌を詠む、というような意味でしょう。アナグラムという言葉のお遊びです。かつて飛騨方言のアナグラムをいくつか作りました(ここ)。〔「大為爾」は四七字の初めの三文字の万葉仮名より〕四七字の仮名を繰り返さずに、全部使って作られた、「たゐ(田居)にい(出)で、な(菜)つ(摘)むわれ(我)をぞ、きみ(君)め(召)すと、あさ(求食)りお(追)ひゆ(行)く、やましろ(山城)の、うちゑ(打酔)へるこ(子)ら、も(藻)はほ(干)せよ、えふね(舟)か(?)けぬ」という五七調の歌詞、「あめつちの詞」に次ぐもので、平安中期頃の「いろは歌」に先行して作られたと考えられ、源為憲の「口遊(くちずさみ)」(970年成立)なども秀逸でしょう。

私の場合、66歳なので、記念にもう一度、米国のルート66をドライブしたかったのですが、今年はコロナパンデミックの年につき、渡米はかなわず。ちょっぴり残念です。米国ですが、西海岸から東海岸までは、やれやれ、走りに走ってたっぷり一週間はかかります。南北は、と言えばニューヨークからマイアミまでならば、三日三晩走るガッツが必要です。歌詞に出てくる町の名前が懐かしいですね。

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